2026年度以降、大学入試はどう変わる?1月入試廃止で受験生への影響は?

2026年度以降の大学入試に大きな変更が迫っています。文部科学省が大学入試日程の規定順守を要請したことで、1月下旬に一般入試を実施している多くの私立大学が対応を迫られているのです。この変更は受験生の出願動向や大学側の入試戦略にどのような影響を与えるのでしょうか?この記事では、1月入試廃止の可能性と、それによって生じる課題や影響について詳しく解説します。

1月入試廃止の背景

文部科学省は、大学入学者選抜実施要項に基づき、筆記試験の期日を2月1日以降と定めています。しかし、多くの私立大学、特に関西圏では1月下旬に一般入試を実施するのが通例となっていました。今回、文科省が改めて規定順守を要請した直接の理由は、年内入試の増加にあります。面接や書類審査が中心となるはずの学校推薦型選抜や総合型選抜において、筆記試験のみで選抜するケースが増加し、問題視されていたのです。この流れが、1月入試にも波及した形となっています。

受験生の様子受験生の様子

大学側の対応と課題

1月入試廃止に伴い、大学側は試験会場の確保や受験生への周知といった課題に直面しています。例えば、龍谷大学は全国29会場で1月下旬に一般入試を実施しており、既に来年以降の会場も予約済みです。担当者は対応に苦慮している様子を見せています。京都産業大学も同様に、オープンキャンパスに参加する高校2年生以下の生徒への周知が課題となっています。入学センターは、受験生にとって混乱を招く可能性を懸念しています。

試験会場の様子試験会場の様子

受験生への影響

1月入試廃止は、受験生の志望校選択にも大きな影響を与えると予想されます。例えば、私立大学の医学部を目指す生徒は、1月下旬から10校以上受験することも珍しくありません。日程が集中すれば、受験生への負担が増大するのは必至です。開明高校の重康学教頭は、受験生の負担増大を懸念しています。帝塚山学院泉ヶ丘高校の柳川政権進路指導部長も、受験の機会が減る可能性を指摘しています。受験戦略の見直しを迫られる高校生も少なくないでしょう。大学受験専門家の山田先生(仮名)は、「受験生は情報収集を徹底し、新たな入試日程に対応した戦略を立てる必要がある」とアドバイスしています。

今後の展望

1月入試廃止は、大学入試全体のスケジュールや受験生の学習計画に大きな影響を与えることは間違いありません。各大学は、文科省の要請に対応しつつ、受験生にとって公平で適切な選抜方法を検討していく必要があります。受験生も、最新の情報を確認し、柔軟な対応が求められます。今後の動向に注目が集まっています。