南アフリカで留学中のブラジル人インフルエンサー、カロリーネ・アマンダ・ロペス・ボルジェスさん(33歳)が、残虐な襲撃事件の被害に遭い、世界に衝撃を与えています。ヨハネスブルグで一時行方不明となっていた彼女ですが、幸いにも発見されました。しかし、心身ともに深い傷を負った彼女の姿は、私たちに暴力の残酷さを突きつけるとともに、女性の安全に対する不安を改めて喚起しています。
緊急ライブ配信、そして失踪―一体何が?
カロリーネさんは1月初旬から交換留学で南アフリカに滞在中でした。リオ連邦大学で哲学の修士課程に在籍し、女性の健康やウェルネスに関する教育プラットフォーム「ヨニ・ダス・プレタス」の創設者としても活躍する才媛です。
事件の発端は、彼女がヨハネスブルグのショッピングモール駐車場から行ったとみられるライブ配信でした。視聴者によると、左足を骨折し、身体的虐待を受け、命の危険を感じていると訴えていたといいます。配信は約20分で途切れ、その後、カロリーネさんは行方不明となりました。
南アフリカのショッピングモール
警察による発見、そして搬送―ブラジルへの帰国を待つ
行方不明の報を受け、南アフリカ当局は捜索を開始。幸いにも翌日、カロリーネさんは意識のある状態で発見されました。しかし、左足は動かず、手や腕にあざがあるなど、重傷を負っていました。精神的なダメージも計り知れませんが、命に別状はないと報じられています。
発見後、彼女はブラジル大使館員に付き添われ、現地の病院に搬送されました。帰国のための航空券も手配され、一刻も早くブラジルへ戻れるよう準備が進められています。
事件の真相究明へ―ブラジル政府も注視
事件の詳細は未だ明らかにされていませんが、アニエレ・フランコ人種平等相は、南アフリカ当局と協力し、連邦警察も同行して捜査を進めていると述べています。「このような残虐な行為は決して許されるものではない」と、犯罪心理学者の田中博士(仮名)は語ります。「事件の背景には何があるのか、徹底的な捜査が必要です。」
カロリーネさんの研究テーマは、人種的および性別の不平等、アイデンティティ、家族、黒人中流階級、黒人コミュニティの消費活動や健康など多岐にわたります。今回の事件が、彼女の研究テーマと何らかの関連性があるのかどうか、今後の捜査の進展が注目されます。
カロリーネ・アマンダ・ロペス・ボルジェスさん
女性への暴力、改めて問われる安全対策
今回の事件は、世界中で依然として深刻な問題となっている女性への暴力の現状を改めて浮き彫りにしました。留学先という慣れない土地で、このような悲劇に巻き込まれたカロリーネさんの無事を心から祈るとともに、二度とこのような事件が起こらないよう、社会全体で安全対策の強化に取り組む必要性を強く感じます。