ウクライナ軍の別の新旅団も崩壊 東部要衝に「必要な訓練受けず」投入され大損害か


「新たに編成されたこの旅団は必要な戦闘訓練を受けていなかったのに、ポクロウシクとクラホベという最も戦闘の激しい方面に急きょ送られたのです」。ウクライナ陸軍第157独立機械化旅団の所属兵の家族は、ウクライナの独立系メディア、フロマツィケにそう訴えている。(編集注:複数のモニタリンググループによると、ポクロウシク市の南方35kmほどに位置するクラホベは今月、ロシア軍にほぼ制圧されている)

ロシアにとってドネツク州の要塞都市ポクロウシクの占領は、ウクライナに対する全面戦争が4年目に入ろうとする現在、最重要目標のひとつだ。ウクライナにとっては、ポクロウシクを防衛することが最重要目標のひとつである。それだけに、ウクライナ軍がポクロウシクを第155独立機械化旅団、第157機械化旅団という機能不全の部隊で補強しようとしてきたことに、多くの観測筋は衝撃を受けている。

どちらの旅団もポクロウシク方面やクラホベ方面に到着する前から崩れ始めていた。ウクライナ軍の戦力組成を追跡しているグループ、Militarylandは「第157機械化旅団の状況は150番台のほかの旅団と同様です。兵士は編成過程中に駆り出され、部隊は大急ぎで前線に配置される。適切な訓練を受けずに送り込まれるから、大きな損害を出す」と指摘している。

第157機械化旅団は、ウクライナ陸軍で2023年から2024年初めにかけて編成された150番台の8個旅団(同旅団のほか第151、153、154、155、156、158、159各独立機械化旅団)のひとつで、長期間の訓練を経て2024年後半に前線に到着し始めた。

これらの旅団は規模が大きく、2000人規模が一般的なウクライナ軍の地上戦闘旅団の倍以上の定員のところもある。半面、経験の浅い指揮官、現代的な装甲車両の不足、士気の低さといった脆弱な面もある。士気の低さは脱走率の高さにつながりがちだ。



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