韓国南部・釜山の金海(キメ)国際空港で28日午後10時15分ごろ、香港行きの格安航空会社(LCC)エアプサンの旅客機(エアバスA321型)から出火した。韓国国土交通省によると、乗客・乗員ら計176人は全員脱出したが、その際に乗客の50~70代の女性3人が軽傷を負った。同省航空鉄道事故調査委員会が出火の原因を調べている。
【写真】韓国・釜山の金海国際空港で2025年1月29日、火災が起きたエアプサンの旅客機を確認する釜山市長ら。聯合ニュース提供=AP
同省によると、乗客169人、乗員6人のほか、整備士1人が搭乗していたという。
同省などによると、旅客機は駐機場で離陸準備中に出火した。火は約1時間後に消し止められたが、機体は半焼したという。
韓国メディアは、機体後方の荷物棚から煙と火が出たという目撃者の情報を伝えており、モバイルバッテリーや電子機器から火が出た可能性が指摘されている。
韓国では昨年12月29日、南西部の務安(ムアン)国際空港で済州(チェジュ)航空機が着陸に失敗し179人が死亡する事故が起きている。大統領の権限代行を務める崔相穆(チェサンモク)経済副首相兼企画財政相は29日、「事故原因の徹底した調査と再発防止対策」を指示した。(ソウル=太田成美)
朝日新聞社