フジテレビ、社員調査未実施に社員から怒りの声

フジテレビの社員による不祥事問題を受け、他局では社員調査が進められている中、フジテレビ自身はいまだに内部調査を行っていないことが明らかになり、波紋を広げている。この問題について、27日に行われたフジテレビの記者会見の様子や、社内における反応、今後の見通しについて詳しく解説する。

社員からの不満噴出、調査遅延の背景に何が?

昨年末に報じられた不祥事以降、十分な時間があったにも関わらず、なぜフジテレビは社員調査に着手しないのか。中堅社員からは「昨年末の報道から、調査を行う時間はいくらでもあったはずだ」と、経営陣の対応の遅さに対する怒りの声が上がっている。

フジテレビ会見の様子フジテレビ会見の様子

27日の記者会見では、金光修フジ・メディア・ホールディングス社長が出席し、今後の対応について説明を行った。会見では、今後第三者委員会が調査を行う方針が示されたものの、社員への内部調査については「第三者委員会の調査を害さなければ、調査はできるし検討したい」と述べるにとどまり、具体的な実施時期については明言を避けた。

社内説明会でも疑問の声、経営陣への不信感募る

23日に行われた社内説明会でも、社員から「フジテレビとして社員への調査は行わないのか」という疑問の声が上がっていた。しかし、具体的な回答は得られず、社員の不安は解消されていない。別の社員は「会見後にも社員への説明は一切ない。結局、何も変わっていない…」と、経営陣への不信感を募らせている。

金光修社長金光修社長

一部報道によれば、27日の会見で注目を集めた“金髪の記者”についても、社内では様々な憶測が飛び交っているという。

今後の展望、取締役会で何が話し合われるのか

フジテレビでは、30日に会見後初の取締役会が開催される予定だ。この取締役会では、不祥事問題への対応や今後の再発防止策などが話し合われるとみられる。 果たして、社員調査の実施時期や具体的な内容について、どのような決定が下されるのか。今後の動向に注目が集まっている。

メディアコンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「企業の信頼回復には、透明性のある迅速な対応が不可欠です。フジテレビは、社員の声に真摯に耳を傾け、徹底的な調査を行う必要があるでしょう」と指摘している。