中国で国威発揚映画がヒット 国内映画史トップ10作品も

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北京市内の映画館に飾られた映画「我和我的祖国」の宣伝看板(三塚聖平撮影)

北京市内の映画館に飾られた映画「我和我的祖国」の宣伝看板(三塚聖平撮影)

 【北京=三塚聖平】中国で国威発揚や愛国をテーマにした映画が話題となっている。先月の国慶節(建国記念日)に合わせて一斉に公開され、国内映画史上トップ10に入るヒット作も出ている。習近平政権下では愛国心を高揚させる取り組みが進められており、建国70年の節目の時期に映画にもその方針が強く反映されたとみられる。

 公開されたのは、建国70年の歴史を題材にした「我和我的祖国(私と私の祖国)」、昨年5月の四川航空機事故を映画化した「中国機長」、エベレスト登頂に挑む中国登山隊を描いた「攀登者(ザ・クライマーズ)」の3作品。各作品では「祖国」や団結の重要さが随所にうたわれている。

 中国メディアによると、「我和我的祖国」の累計興行成績は27億元(約420億円)を突破。国内映画史上9位の成績だという。同作品は、1949年の建国や97年の香港返還など歴史的な7場面を描いたオムニバス作品で、著名監督の陳凱歌(チェン・カイコー)氏らがメガホンを取った。

 3作品全てを見たという北京市内の40代男性は「苦しい状況でも頑張っている人々の姿を見て感動した」と話す。この男性は国慶節の連休期間(10月1~7日)に映画館で「我和我的祖国」を鑑賞したが、エンドロールで多くの観客が立ち上がって「私と私の祖国は片時も切り離すことができない」という歌詞の主題歌を合唱したという。

 習近平国家主席は、建国70年の記念行事を「愛国主義の集中教育だった」と強調した。建国70年という一大イベントで愛国主義が盛り上がり、映画のヒットにもつながったとみられる。

 中国には、国威発揚や愛国精神といった国策を反映した「主旋律映画」と呼ばれるジャンルがあり、3作品はこの枠内に入る。以前と比べると娯楽作品としての質も高くなったといい、愛国などを意識しなくても楽しめる作りになったことも人気の理由に挙げられそうだ。一方で、特に国慶節連休中は各映画館で3作品が集中的に上映されたため、他の映画を見るという選択肢がなかったという指摘もある。

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