台湾の人気女優、歌手、司会者として活躍し、「大S」の愛称で親しまれた徐熙媛(バービィー・スー、Barbie Hsu)さんが2月3日、48歳という若さでこの世を去りました。突然の訃報に、台湾のみならず、アジア全体が悲しみに包まれています。
流星花園の杉菜役で一世を風靡した大Sの輝かしい軌跡
1976年生まれのバービィー・スーさんは、妹の徐熙娣(小S、ディー・スー、Dee Hsu)さんと共にアイドルユニット「SOS(後にASOS)」としてデビュー。その後、バラエティ番組の司会者としても才能を発揮し、幅広い層から支持を集めました。
2001年には、日本の人気漫画『花より男子』を原作とした台湾ドラマ『流星花園~Meteor Garden~』でヒロインの杉菜(牧野つくし)役を演じ、一躍アジアのスターダムにのし上がりました。 彼女の自然体で愛らしい演技は多くの視聴者を魅了し、ドラマの大ヒットに大きく貢献しました。この作品は、台湾ドラマブームの火付け役となり、日本でも多くのファンを獲得しました。
流星花園の杉菜役を演じるバービィー・スーさん
台湾ドラマ黄金期を支えた名女優、数々の代表作を残す
『流星花園』以降も、『泡沫の夏~Summer’s Desire~』、『ホントの恋の*見つけかた』など、数々のヒット作に出演。台湾ドラマの黄金期を支える存在として、その名を不動のものとしました。
これらの作品は、日本の漫画や小説を原作としたものも多く、日本と台湾の文化交流にも大きく貢献しました。台湾ドラマ界に多大な影響を与えた彼女の実績は、今後語り継がれることでしょう。
困難を乗り越え、輝き続けた人生
バービィー・スーさんは、過去にてんかん発作による入院を繰り返していたことが知られています。特に息子を出産した際には、一時心肺停止状態に陥るなど、命の危険にさらされたこともありました。しかし、彼女は持ち前の強さでこれらの困難を乗り越え、女優業に復帰。多くのファンに勇気を与えてきました。
突然の訃報、日本旅行中に逝去
報道によると、バービィー・スーさんは春節(旧正月)の休暇を利用して家族と共に日本を訪れていました。その旅行中にインフルエンザに感染し、肺炎を併発。そのまま帰らぬ人となりました。
妹の小Sさんは、所属事務所を通じて「最愛の姉が亡くなりました。これまで姉妹として支え合ってきたことに感謝し、これからもずっと彼女を愛し、忘れません」と悲痛なコメントを発表しました。
台湾の有名芸能評論家、呉宗憲(Jacky Wu)氏は「彼女の演技力は本当に素晴らしく、いつも私たちを感動させてくれました。彼女の早すぎる死は台湾芸能界にとって大きな損失です」と語り、その死を悼みました。
大Sの思い出を胸に、彼女の功績を偲ぶ
突然の訃報に、SNS上では多くのファンから追悼のメッセージが寄せられています。「杉菜がもういないなんて信じられない」「私の青春そのものだった」「ご冥福をお祈りします」といった声が、彼女の偉大さを物語っています。
彼女の残した数々の作品は、これからも多くの人々の心に生き続けることでしょう。心よりご冥福をお祈りいたします。