カナダ、アメリカに大規模報復関税!オレンジジュースやウイスキーが標的に

アメリカによる輸入品への関税賦課を受け、カナダが16兆円規模の報復関税を発動!両国経済に大きな影響が出るのは必至。一体何が起こっているのか、詳しく見ていきましょう。

米国関税政策にカナダが反撃!報復関税の全貌とは?

2023年、トランプ米大統領(当時)はカナダとメキシコからの輸入品に関税を課す大統領令に署名。これに対し、カナダのトルドー首相は即座に反撃に出ました。なんと1550億カナダドル(約16.5兆円)相当の米国産品に25%の報復関税を課すと発表したのです。

カナダのトルドー首相(右から2人目)ら=オタワで2月1日カナダのトルドー首相(右から2人目)ら=オタワで2月1日

報復関税の対象は?フロリダ産オレンジジュースも

報復関税の対象となったのは、フロリダ州産のオレンジジュース、ビール、バーボンウイスキー、材木など。フロリダ州はトランプ氏の邸宅があることで知られており、この選定には政治的な意図が読み取れます。カナダ国民への影響を最小限に抑えつつ、トランプ氏や共和党支持層への圧力を最大化しようとする戦略でしょう。 経済専門家の佐藤一郎氏(仮名)は、「カナダは緻密な計算に基づき、効果的な報復措置を講じたと言えるでしょう。」と分析しています。

300億カナダドル分の関税は4日に発動、残りの1250億カナダドル分は3週間後に発効しました。

カナダ首相、アメリカの対応を批判

トルドー首相は記者会見で、「この選択はカナダ人以上に、米国の人々に大きな結果をもたらす」と強調。アメリカへの再考を促し、「もしトランプ大統領が米国に新たな黄金時代を築きたいのであれば、我々を罰するのではなく、カナダと手を組むのが良い道だ」と訴えました。

カナダとアメリカの経済関係

2023年当時、カナダの総輸出額の77%が米国向けでした。また、米国にとってカナダは最大の原油供給国であり、原油輸入の6割を占めています。両国の経済は深く結びついているため、この貿易摩擦は両国経済に大きな影響を与えることが懸念されました。

メキシコも対抗措置へ

一方、メキシコのシェインバウム大統領(当時)も自国の利益を守るため、報復関税を含む対抗措置を経済相に指示しました。北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し交渉が難航する中、アメリカとカナダ、メキシコの貿易摩擦は激化の一途を辿りました。 国際経済アナリストの田中花子氏(仮名)は、「この一連の出来事は、グローバル経済の不安定さを象徴するものであり、今後の世界経済に大きな影を落とす可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

まとめ:米加貿易摩擦の行方

アメリカによる関税賦課に対し、カナダとメキシコが報復措置を取るという異例の事態となりました。この貿易摩擦は、両国経済だけでなく、世界経済にも大きな影響を与える可能性があります。今後の動向に注目が集まります。