テレビ業界、特にフジテレビにおける女性アナウンサーの扱われ方が、再び注目を集めています。元SMAPの中居正広氏をめぐる女性トラブル、幹部社員の関与疑惑報道に端を発し、過去の出来事が掘り起こされているのです。中でも、2022年に早期退職した元アナウンサー佐藤里佳氏の苦言が、SNSを中心に大きな波紋を広げています。
佐藤里佳氏の苦言と早期退職の真相とは?
2017年、当時女性初のアナウンス室長を務めていた佐藤里佳氏は、定例会議で「最近のアナウンサー採用は役員の好みで変わることが多い」と発言し、物議を醸しました。ベテランアナウンサーらの評価とは異なる女子学生が、役員面接で採用されるケースが相次いでいたことに疑問を抱き、声を上げたと言われています。
佐藤里佳氏(イメージ)
今回のフジテレビ騒動を受け、この佐藤氏の苦言を思い出す人が続出。女子アナを接待に同行させるといった話が持ち上がる中で、過去の採用における不透明性も改めて問題視されているようです。
一部では、この発言が佐藤氏のその後のキャリアに影響を与えたのではないかとの憶測も。2021年にはアナウンス室を離れ、CSR・SDGs推進室へ異動。翌年には早期退職しています。真実は定かではありませんが、SNS上では様々な憶測が飛び交っています。
テレビ業界全体の問題?小島慶子氏も指摘する女性蔑視の構造
フジテレビに限らず、テレビ業界全体の女性蔑視とも取れる風潮も問題視されています。元TBSアナウンサーでエッセイストの小島慶子氏は、TBS「報道特集」に出演し、出演者の男女比の偏りを指摘。「若くて見た目の整った女性しか画面に映す価値はない」という業界の思い込みを批判しました。
テレビ局の女性アナウンサー(イメージ)
実際、多くのテレビ局では、女子アナをアイドルのように扱ったり、カレンダーを制作するなど、女性を商品化するような慣習が根強く残っています。今回のフジテレビ騒動は、こうした業界全体の構造的な問題を改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。
変わるべき時?テレビ局の未来
佐藤里佳氏の苦言、小島慶子氏の指摘、そして今回のフジテレビ騒動。これらは全て、テレビ業界が抱える女性蔑視の問題を象徴する出来事です。視聴者の意識も変化する中で、テレビ局は、女性をどのように扱うべきか、真摯に向き合う必要があるのではないでしょうか。真の多様性と公平性を追求し、時代に合った番組作りが求められています。