サントリーニ島、群発地震で観光客と住民が避難 美しい楽園に不安の影

ギリシャの宝石、サントリーニ島。白い家々と青い海のコントラストが美しい、世界的に有名な観光地がこの数日、群発地震に見舞われています。今回は、この美しい島で起こっている現状、住民や観光客の反応、そして今後の見通しについて詳しくお伝えします。

エジプト文明をも崩壊させた?サントリーニ島の火山活動の歴史

サントリーニ島は、エーゲ海に浮かぶ火山島。その美しい景観とは裏腹に、歴史上幾度となく大規模な噴火を起こしてきた活発な火山でもあります。紀元前1600年頃には、巨大噴火によってミノア文明が滅んだという説も有力です。今回の地震は火山活動とは直接関係ないとされていますが、この島の歴史を紐解くと、自然の脅威と隣り合わせの生活が続いてきたことが分かります。

サントリーニ島の街並みサントリーニ島の街並み

200回超の地震!住民と観光客に不安広がる

先月31日から今月2日にかけて、サントリーニ島周辺で200回を超える地震が観測されました。最大震度はマグニチュード4.9。建物の倒壊を恐れた住民の多くは屋外で夜を過ごし、島からの脱出を希望する人も続出しています。ギリシャ沿岸警備隊によると、すでに数千人がフェリーで島を離れたとのこと。航空券もすぐに売り切れ、航空会社は増便対応に追われています。

メキシコ人観光客の証言「地面が揺れ続け、一晩中泣いた」

英紙ガーディアンは、サントリーニ島を訪れていたメキシコ人観光客の不安な様子を報じています。「地面が揺れ続け、とても恐ろしかった。どうしていいか分からず、一晩中泣いた」と、恐怖の体験を語っています。 観光客にとって、楽しみにしていた旅行が突然の災害に見舞われるのは大変なショックでしょう。

ギリシャ政府の対応と専門家の見解

ギリシャ政府は、住民に冷静な対応を呼びかけるとともに、安全対策を強化しています。サントリーニ島を含む周辺の島では休校措置が取られ、住民には密閉空間に集まらないよう勧告が出されました。また、英国やフランス政府も旅行警報を発令しています。

専門家「M6以上の地震は発生しないだろう」

ギリシャ地震防災機関(OASP)は、M5.5程度の地震の可能性はわずかに存在するものの、M6以上の強震は発生しないだろうとの見解を示しています。サントリーニ島は複数の断層にまたがる地域で、地震が頻発する場所ですが、今回の群発地震は火山活動とは関連がない地殻変動とみられています。

美麗な島の未来は?観光への影響は?

今回の地震は、観光シーズンオフの冬に発生しました。しかし、今後観光シーズンを迎えるにあたって、今回の地震が観光客にどのような影響を与えるかはまだ分かりません。美しい景観と豊かな歴史を持つサントリーニ島。一日も早く平穏な日々が戻ることを願うばかりです。

サントリーニ島の地震に関する最新情報は、jp24h.comで随時更新していきます。ぜひチェックしてみてください。