将棋界の若き天才、藤井聡太王将が、ALSOK杯第74期王将戦7番勝負第3局で永瀬拓矢九段を下し、3連勝を飾りました。東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で行われたこの対局は、緊迫した攻防が続く熱戦となりました。藤井王将はこれで王将4連覇に王手をかけ、その圧倒的な強さを改めて見せつけました。
熱戦の模様:角換わりから藤井王将の鋭い攻め
本局は先手永瀬九段、後手藤井王将の角換わりでスタート。序盤から激しい駆け引きが繰り広げられ、藤井王将は積極的に攻勢を仕掛けていきました。一見すると藤井王将が有利に進めているように見えましたが、攻守ともに陣形が不安定な状態。永瀬九段は堅実な守りで対応し、反撃の機会を窺っていました。
藤井王将と永瀬九段の感想戦
千日手の危機を回避、勝負を分けた一手
中盤、千日手の可能性も見え隠れする中、藤井王将は98手目△3六歩と果敢に攻め込みました。自陣の飛車を追い込まれるリスクを負いながらも、馬の利きを生かした攻めを展開。永瀬九段も115手目▲3八銀と粘りを見せましたが、藤井王将の攻めを止めることはできず、最後は藤井王将が勝利を収めました。
勝負の分かれ目:AIも推奨した驚きの妙手
この対局の勝敗を分けたのは、113手目永瀬九段の▲4四桂でした。一見自然な手に見えましたが、AIの評価ではこの手が形勢を逆転させる分岐点となりました。AIが示した最善手は▲6二銀不成。この手は相手の銀を取るのではなく、自らの銀を捨てて攻め込むという、常識では考えにくい一手でした。
感想戦での驚きの事実:藤井王将の読みの深さ
感想戦で、藤井王将は113手目の▲6二銀不成について言及。永瀬九段は「え!それいいんですか…」「なるほど…」と驚きを隠せない様子でした。実は、藤井王将はこの妙手を終局後に立会人の青野照市九段から聞いたとのこと。しかし、この事実が将棋ファンの間で大きな話題となり、「藤井王将、恐るべし!」「読みの深さが異次元」といった声が上がりました。
王将戦第3局の様子
まとめ:藤井王将、王将4連覇へ前進
藤井聡太王将は、圧倒的な強さで永瀬拓矢九段を破り、王将戦7番勝負で3連勝を達成。王将4連覇に大きく前進しました。今後の対局も目が離せません。将棋界の未来を担う若き天才の活躍に、今後も注目が集まります。