【ワシントン=淵上隆悠】米国のトランプ政権は、国内に滞在する一部のベネズエラ人に与えている「一時保護資格(TPS)」の打ち切りを決めた。4月7日に約34万人が新たに国外退去の対象となる。
TPSは、自然災害や紛争に見舞われた国の住民を対象に米国での滞在や就労を許可する制度。バイデン前政権は退陣直前の1月、終了期限が迫っていたベネズエラ人らの資格を18か月延長したが、現政権のクリスティ・ノーム国土安全保障長官がこの決定を破棄した。
ノーム氏はさらに、5日付の連邦官報で、約34万人のベネズエラ人について、60日後の資格打ち切りを通知。「ベネズエラ人の滞在を許可することは国益に反する」と訴えた。