神戸市垂水区の住宅街で、民家の門扉やガレージに小石が置かれる事案が相次いで発生しています。一見、子どものいたずらや鳥が運んできたようにも思えますが、兵庫県警は空き巣の「マーキング」の可能性があるとみて警戒を強めています。一体何が起きているのでしょうか?
不審な小石、13軒で発見
1月29日、垂水区学が丘に住む50代女性から110番通報がありました。若い男2人がインターホンを鳴らし、門扉を勝手に開けようとしたとのこと。女性が窓から確認すると2人組は既に立ち去っていましたが、後に門扉やガレージ付近に1~3センチほどの小石が置かれているのを発見しました。
神戸市垂水区の住宅街の様子
垂水署が周辺を調べたところ、同様の小石が1月29日から2月4日にかけて、同じ住宅街の計13軒で見つかりました。
空き巣を狙う「マーキング」の疑い
県警は、これらの小石が空き巣グループによる「マーキング」ではないかとみて捜査を進めています。小石は、門やガレージを開閉すると落ちるような場所に置かれていることが多く、住民の出入り状況や在宅状況を探るためのサインの可能性があると考えられています。
小石が置かれ続けている家は、留守がちで「狙いやすい」と判断されている可能性があります。犯罪心理学者の山田教授(仮名)は、「こうした一見無害な行為が、重大な犯罪の予兆となるケースは少なくない」と指摘しています。 侵入の手口を探るため、住民の行動パターンを把握しようとしている可能性も考えられます。
警察は警戒を呼びかけ
垂水署は、地域住民に対し、「門扉などに小石が置いてあったらすぐに通報してほしい。また、空き家で小石を見つけた場合は、石を取り除き、家の中が荒らされていないか定期的に確認してほしい」と注意を呼びかけています。
門扉に置かれた小石
自宅の防犯対策を再確認
この事件を機に、自宅の防犯対策を見直してみましょう。窓やドアの鍵はもちろんのこと、センサーライトや防犯カメラの設置も有効です。また、近隣住民との連携も重要です。日頃から挨拶を交わし、地域の安全意識を高めることで、犯罪の抑止につながります。
まとめ
小さな小石が、大きな犯罪の予兆となる可能性があることを認識し、普段から周囲の状況に気を配ることが大切です。不審な点があれば、ためらわずに警察に通報しましょう。