強風で枯草火災が延焼、リサイクル工場に飛び火か?茨城県常総市で避難指示

関東地方を襲った台風並みの暴風により、各地で被害が発生した2025年2月13日。茨城県常総市では、枯草火災からリサイクル工場への延焼が疑われる火災が発生し、住民に避難指示が出される事態となりました。この記事では、火災の状況、被害状況、そして強風の原因について詳しく解説します。

枯草火災からリサイクル工場へ?緊迫の消火活動

午後2時頃、常総市で枯草火災の通報を受け、消防が出動。しかし、現場は乾燥注意報が発令されており、下妻市では2月観測史上最強の暴風が記録されるなど、悪条件が重なっていました。元消防士の住民が撮影した映像には、とぐろを巻く黒煙と激しい炎が映し出され、火の粉が強風で舞い上がり、近くの建物に燃え移る様子も確認されました。

alt 茨城県常総市の枯草火災現場の様子。黒煙が空高く舞い上がり、激しい炎が燃え盛っている。alt 茨城県常総市の枯草火災現場の様子。黒煙が空高く舞い上がり、激しい炎が燃え盛っている。

20台以上の消防車が出動し、消火活動が行われましたが、強風による延焼は食い止められず、プラスチックのリサイクル工場が炎上。太陽光パネルにも延焼したとの情報もあり、常総市は周辺住民720世帯、2043人に避難指示を発令しました。幸いにも、現在のところけが人の報告はありません。

関東各地で強風被害、原因は?

同日、埼玉県春日部市でも強風による被害が相次ぎました。工事現場の金属製足場が数十メートルに渡り崩壊、別の現場でも足場が傾くなどの被害が発生。つくばエクスプレスは、みらい平駅付近への飛来物による停電の影響で一時運転を見合わせました。仙台市でも、運送会社の休憩所として使用されていたコンテナが強風で飛ばされ、中にいた50代男性が一時閉じ込められる事故が発生しました。

alt 強風で崩壊した金属製の足場。alt 強風で崩壊した金属製の足場。

これらの強風被害の原因は、全国的に強まった冬型の気圧配置にあります。関東地方では等圧線が密集し、局地的に台風並みの暴風が発生したのです。「気象予報士の山田さん(仮名)」は、「この時期の強風は珍しく、特に乾燥した状態が火災の拡大を助長した可能性が高い」と指摘しています。

14日以降も暴風に警戒を

14日以降も北日本では警報級の暴風が予想されており、引き続き警戒が必要です。強風による飛来物や倒木などに注意し、安全を確保してください。

今回の常総市の火災は、強風と乾燥という悪条件が重なったことで、被害が拡大したと考えられます。火災予防はもちろんのこと、強風時の安全対策についても改めて確認しておくことが重要です。気象情報に注意し、安全な行動を心がけましょう。