2024年、カナダでインターホンのカメラが捉えた隕石落下。比較にならないほど巨大な小惑星「2024 YR4」が、2032年12月22日に地球に衝突する可能性が浮上し、世界に衝撃が走っています。衝突確率は当初1.2%とされていましたが、ESA(欧州宇宙機関)の発表によると2.2%に上昇。果たして、人類に未来はあるのでしょうか?本記事では、小惑星衝突のリアルな脅威と対策について、専門家の見解を交えながら詳しく解説します。
小惑星「2024 YR4」とは?
インターホンが捉えた隕石の落下
2024年に発見された小惑星「2024 YR4」。その大きさはNASA(アメリカ航空宇宙局)によると40〜90メートルと推定されています。もし地球に衝突した場合、時速6万キロ以上という驚異的な速度で大気圏に突入すると予想されています。
衝突の可能性と被害規模
小惑星2024 YR4の想像図
ESAは、「観測データが増えるほど軌道計算の精度が向上する」「衝突ではなく、フライバイ(接近通過)となる可能性が高い」と発表しています。JAXA美星スペースガードセンターの天文学者、浦川聖太郎氏も、「0.1%でも恐れる人もいれば、99%でも大丈夫と考える人もいる」としながらも、「2000年以降、2.2%という衝突確率は2例目と非常に稀なケース」と解説しています。
直径40メートルの小惑星が衝突した場合、村一つが壊滅するほどの被害が想定されます。直径90メートルともなれば、東京23区が壊滅的な被害を受ける可能性があり、直径1キロメートル近いクレーターと広範囲にわたる爆風が発生すると予想されています。さらに、直径1000キロメートルの小惑星衝突は、まさに映画『アルマゲドン』のような地球規模の壊滅的被害をもたらし、人類滅亡の危機に瀕する可能性も否定できません。浦川氏は、「小惑星の直径が倍になると、質量は約8倍になるため、直径10キロメートルで人類滅亡の危機に陥る可能性がある」と指摘しています。
過去の事例では、観測を重ねることで詳しい軌道が判明し、最終的に衝突確率が0%になったケースもあります。2029年に地球に接近する小惑星は、人工衛星よりも内側の軌道を通過すると予想されています。
人類の取るべき対策とは?
2021年、NASAは探査機を小惑星に衝突させ、軌道を変える実験に成功しました。しかし、小惑星衝突が避けられない場合、人類はどう対応すべきでしょうか?専門家の中には、地下シェルターの建設や宇宙への移住など、SFのような対策も検討すべきだと提唱する声も上がっています。
食料の備蓄やサバイバル技術の習得など、個人ができる対策も重要です。また、国際協力による早期警戒システムの構築や、小惑星迎撃技術の開発も急務となっています。
この危機を乗り越えるためには、科学技術の進歩と国際的な連携が不可欠です。私たち一人ひとりがこの問題に関心を持ち、未来への責任を共有していく必要があると言えるでしょう。