【記録的大雪】殺人寒波、日本列島を襲う!東京も警戒が必要か?

日本列島を襲った記録的な大寒波。各地で甚大な被害が出ており、その脅威は北日本だけでなく、四国や九州にまで及んでいます。一体なぜこのような事態になっているのでしょうか?そして、東京は安全なのでしょうか?この記事では、専門家の解説を交えながら、その原因や今後の見通し、そして私たちが取るべき対策について詳しく解説します。

異常気象の原因は?専門家が解説

今回の大寒波の背景には、世界的な温暖化の影響があるとされています。三重大学生物資源学部の立花義裕教授によると、温暖化により偏西風が蛇行しやすくなり、日本付近で南に大きく垂れ下がることで、北極からの寒波が流れ込みやすくなっているとのこと。さらに、昨夏の記録的な猛暑により海水温も上昇しており、気温と海水温の差が大きくなることで大量の水蒸気が発生し、記録的な大雪につながっているといいます。

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気象予報士の村山貢司氏は、線状降雪帯の発生にも注目しています。シベリアからの寒気が白頭山で二分され、日本海で再合流することで活発化し、猛烈な線状降雪帯を形成。これが関門海峡を通って四国や九州にも激しい雪を降らせていると解説しています。

記録的な積雪と被害状況

富山県の室堂平では7mもの積雪を記録し、四国や九州でも山地を中心に数十cmの積雪が観測されています。消防庁の発表によると、この寒波による死者は少なくとも13名、負傷者は173名に上っています。愛媛県八幡浜市の小林果園の園主、小林聖知氏は、「50年生きてきたが、これほど恐ろしい雪は初めて。80代の父も『かつて経験のない大雪だ』と話している」と語り、命の危険を感じたといいます。普段15分で帰れる自宅に車で2時間かかったり、従業員が車中泊を余儀なくされたりと、生活にも大きな影響が出ています。

東京への影響は?専門家が警鐘

立花教授は、東京も決して安全ではないと警鐘を鳴らします。北西の風では関東山地が雪雲をブロックするため東京への影響は少ないものの、北東の風が吹けば活発な雪雲が入り込み、記録的な大雪となる可能性があるとのこと。年に数回は北東の風が吹くため、いつ東京が豪雪に見舞われてもおかしくないと指摘しています。

村山氏は、吹雪によるホワイトアウトの危険性も指摘。2019年1月に北海道で発生したホワイトアウトによる死亡事故を例に挙げ、東京でも同様の事故が起こりうる可能性があると警告しています。

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雪解け後の新たな脅威:雪崩

気象予報士の森田正光氏は、雪解けによる雪崩の危険性を指摘します。時速200kmにも達する表層雪崩や、時速70kmの全層雪崩は、発生してからでは逃げることは不可能です。雪崩の前には地鳴りのような音がすることがあるため、異様な音を聞いたらすぐに避難するよう呼びかけています。

今後の対策と備え

地球温暖化の影響により、私たちはかつてないほどの異常気象に直面しています。殺人熱波、そして殺人寒波。このような極端な気候変動の中で、自分自身と大切な人を守るために、日頃から情報収集を行い、適切な対策を講じることが重要です。