教員不足が深刻化している日本。文部科学省の調査によると、2024年には全国で4,739人もの教員の欠員が出ているという現状です。この深刻な問題の背景には、待遇の悪さや長時間労働などが指摘されていますが、職場環境の悪化も大きな要因となっているようです。今回は、実際に早期退職を余儀なくされた元高校教師Aさんの体験談を通して、教員を取り巻く厳しい現実をお伝えします。
職場でのいじめ、そして精神疾患による休職…Aさんの苦悩
25年以上国語教師として教壇に立ってきたAさん(53歳)。大学院を卒業後、講師経験を経て関西地方の県立高校に赴任。誰よりも早く出勤し、率先して仕事に取り組む熱心な教師でした。しかし、10年ほど前にがんを患い、1年間の病休を取得することに。復職後、Aさんを待ち受けていたのは、想像を絶する苦難でした。
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(画像:Aさんが勤務していた高校と似たような外観の高校のイメージ)
主任教諭からの執拗ないじめ
Aさんが復職後、特に辛かったのが、主任教諭からの執拗ないじめでした。挨拶を無視される、暴言を吐かれるなど、精神的に追い詰められていく日々。Aさんは当時を振り返り、「『いねや!』『じゃぁくさい』など、心無い言葉を浴びせられました」と語ります。
例えば、Aさんが作成した書類に小さなミスがあった際、「このバカが! こんなプリントの出し方する奴あるか」と職員室で怒鳴られたことも。このようなパワハラ行為はAさんだけでなく、他の教員にも向けられていたといいます。教育評論家の山田先生(仮名)は、「このような職場環境は、教育現場全体の士気を低下させ、 ultimately、生徒たちへの教育の質にも悪影響を及ぼす可能性があります」と警鐘を鳴らします。
「辞めるか、死んでくれるか…」衝撃的な一言
Aさんの体調が万全でないある日、Aさんが授業の準備をしていると、主任教諭がAさんの机に近づき、信じられない言葉を投げつけました。「A先生がいると時間割も変えなければいけないし、他の先生が迷惑だから早く辞めるか、死んでくれるかしてくれへんか?」。あまりのショックに言葉を失ったAさん。反論すると、「やかましい!」と一蹴されてしまいました。
学校行事をきっかけに、Aさんはついに…
挨拶を無視される、暴言を浴びせられる、そして「辞めるか、死んでくれるか」という衝撃的な一言。それでもAさんは教職を続けようと懸命に耐えてきました。しかし、ある学校行事をきっかけに、Aさんの心は完全に折れてしまいます。
(続く…今後の記事では、Aさんを追い詰めた決定的な出来事、そして教育現場におけるハラスメント問題の現状と対策について詳しくお伝えします。)
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