佐々木禎子さん、ご存知でしょうか？広島で被爆し、12歳という若さでこの世を去った少女。平和記念公園の「原爆の子の像」のモデルとなった、まさに平和の象徴です。その禎子さんの自宅から、新たな折り鶴が発見されたというニュースが、私たちに再び平和の尊さを問いかけています。
兄・雅弘さんが発見、禎子さんの平和への祈り
折り鶴を発見したのは、禎子さんの兄である雅弘さん(83)。昨年末、仏壇を整理していた際に、父親の遺品の中から偶然見つけたそうです。高さ約3センチ、長さ約6センチ。ノートの切れ端と思しき色あせたベージュ色の紙で折られ、染みや破れ、糸を通した跡など、長い歳月を感じさせる風合いをしています。禎子さんが病室で折ってつるしていたものだと雅弘さんは推測しており、「一番ほしかった折り鶴が出てきた」と感慨深い様子です。
佐々木禎子さんの折り鶴
禎子さんが病室で折った折り鶴は、棺に入れられたり、友人たちに形見分けされたりしたため、自宅には残っていないと思っていた雅弘さん。今回の発見は、まさに奇跡と言えるでしょう。禎子さんの折り鶴は、平和への祈りを込めて折られた、まさに希望の象徴。その祈りは、今もなお私たちに語りかけているかのようです。平和記念資料館の学芸員、田中様（仮名）は「この折り鶴は、禎子さんの平和への強い願いを改めて示す貴重な資料です」と語っています。
被爆80年、平和へのメッセージを未来へ
禎子さんの甥である祐滋さん(54)も、この発見に大きな意味を感じています。禎子さんと共に平和の象徴である折り鶴を国内外に送り届けてきた祐滋さんは、「被爆80年という節目の年に見つかったのは、大きな意味がある。今後、平和活動のさらなる広がりに繋がってほしい」と語っています。
折り鶴に込められた願い、未来へ
小さな折り鶴に込められた大きな願い。それは、核兵器のない平和な世界を願う、禎子さんからのメッセージです。私たちはこのメッセージを受け止め、未来へと繋いでいく責任があります。 禎子さんの折り鶴は、私たちに平和の尊さ、命の大切さを改めて教えてくれます。平和構築の専門家、佐藤先生（仮名）は、「禎子さんの折り鶴は、世代を超えて平和のメッセージを伝える力を持っています。私たちはそれを未来へと繋いでいく必要があります」と強調しています。
この発見を機に、禎子さん、そして多くの被爆者の願いである「平和な世界」の実現に向けて、私たち一人ひとりができることを考えてみませんか。
