韓国最大野党「共に民主党」は、与党「国民の力」の極右化傾向を強く批判し、尹錫悦大統領の除名を含む3つの措置を要求しました。国民の力が保守の枠を超え、極右政党になりつつあるという懸念が深まっています。
国民の力の極右化を危惧する声
共に民主党は、国民の力が「内乱同調の極右政党」になりつつあると非難。ハン・ミンス報道担当は、先週末に行われた極右集会に国民の力の主要人物が多数参加し、憲法裁判所を脅迫したと指摘しました。国民の力は、尹大統領の釈放を求めるなど、政府与党としての資格を失っていると批判しています。
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共に民主党が要求する3つの措置
共に民主党は、国民の力が極右政党のイメージから脱却するために、以下の3つの措置を要求しました。
1. 尹大統領の除名・離党
国民の力の「1号党員」である尹大統領は、内乱首謀の疑いを持たれており、除名・離党すべきだと主張しています。
2. クォン・ヨンセ委員長の謝罪と辞任
クォン・ヨンセ非常対策委員長は、「12・3非常戒厳当時に国会にいたとしても戒厳解除には参加しなかった」と発言し、批判を浴びています。共に民主党は、公式謝罪と自主的な辞任を求めました。
3. 党役員の解任
汝矣島研究院のユン・ヒスク院長やパク・ミニョン報道担当など、憲法裁判所のムン・ヒョンベ所長権限代行に関する虚偽の事実を広めた党役員の解任も要求しています。
共に民主党からの厳しい批判
共に民主党の最高委員会議でも、国民の力の極右化に対する懸念の声が上がりました。イ・ジェミョン代表は、「国民の力は保守ではなく、犯罪集団を守っている」と批判。パク・チャンデ院内代表も、国民の力と極右勢力の行動を「湖面の月影を追うようなもの」と表現し、厳しく非難しました。
著名な政治学者、加藤一郎氏(仮名)は、「国民の力の極右化は、韓国の民主主義にとって大きな脅威となる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。「健全な保守政党の存在は、民主主義のバランスを保つ上で不可欠だ。国民の力は、その役割を放棄しているように見える」と述べています。
今後の韓国政界の動向
国民の力が、共に民主党の要求にどのように対応するのか、今後の動向に注目が集まっています。韓国政界の緊張感は高まる一方です。