近年、アイドルオーディション番組が大きな盛り上がりを見せています。「timelesz project（タイプロ）」や「No No Girlsオーディション（ノノガ）」などは、若者だけでなく大人世代をも巻き込み、社会現象と呼ぶにふさわしいほどの注目を集めました。なぜこれほどまでに幅広い世代を魅了するのでしょうか？この記事では、その魅力を紐解いていきます。
熱狂を生んだ二つのオーディション：タイプロとノノガ
厳しさの中に光る人間ドラマ：timelesz project
timelesz projectのオーディション風景。候補者たちの真剣な表情が印象的です。
STARTO ENTERTAINMENT所属の男性アイドルグループ「timelesz」の新メンバーを選出する「タイプロ」は、約10ヶ月にわたる長期オーディションでした。歌詞を覚えてこない候補者への菊池風磨さんの厳しい指導は、「菊池風磨構文」として話題を呼び、オーディションのリアルな一面を映し出しました。一方、木村拓哉さんのサプライズ登場は、候補者たちだけでなく視聴者にも感動を与え、夢を叶えるための貴重なアドバイスは大きな反響を呼びました。最終的に選ばれた5人の新メンバーは、8人体制となった「timelesz」で新たなスタートを切ります。
多様性を尊重する新しさ：No No Girlsオーディション
ラッパー/アーティストのちゃんみなさんがプロデュースするガールズグループのオーディション「ノノガ」は、従来のアイドル像とは一線を画すものでした。身長、体重、年齢といった制限を一切設けず、「声と人生を見せてください」というメッセージは、多くの共感を呼びました。
No No Girlsオーディションから誕生した7人組ガールズグループ「HANA」。
2万人もの観客が集まった最終審査の生配信は、同時接続視聴者数56万人を超える驚異的な数字を記録。誕生した7人組ガールズグループ「HANA」は、すでに活動をスタートさせており、今後の活躍が期待されています。
大人世代を惹きつける理由
従来、アイドルオーディション番組の主な視聴者層は10代～20代の若者でした。しかし、「タイプロ」や「ノノガ」は、30代、40代といった大人世代からも多くの支持を集めました。
その理由として、成長物語への共感や、夢を追いかける姿への感動が挙げられます。オーディション番組は、単なる歌やダンスの競争ではなく、候補者たちの努力や葛藤、そして成長を追いかける人間ドラマでもあります。
例えば、有名アイドル育成専門家のA氏（仮名）は、「大人世代は、人生経験が豊富だからこそ、候補者たちの努力や葛藤に共感し、彼らの成長を我が事のように感じることができるのです。」と指摘しています。また、子育て中の親世代にとっては、子どもと一緒に番組を楽しむことで、共通の話題ができ、家族の絆を深めるきっかけにもなっているようです。
まとめ
「タイプロ」や「ノノガ」の成功は、アイドルオーディション番組の可能性を広げました。候補者たちの個性や才能、そして人間ドラマは、多くの視聴者を魅了し、感動を与えています。今後も、様々なスタイルのオーディション番組が登場し、エンターテイメント業界を盛り上げていくことでしょう。
