「おむすび」も残り1ヶ月。主人公・米田結（橋本環奈）の波乱万丈な人生を描いたNHK連続テレビ小説ですが、世帯視聴率は低迷し、SNS上でも様々な意見が飛び交っています。今回は、「おむすび」の現状と低視聴率の要因について、多角的に分析してみましょう。
ギャル文化と栄養士の狭間で
2004年の糸島から始まった物語は、結のギャル時代、栄養士としての奮闘、結婚、出産、そして管理栄養士資格取得と、怒涛の展開を見せてきました。阪神・淡路大震災を経験し、神戸から糸島へ、そして再び神戸へと移り住む中で、結は多くの人と出会い、様々な経験を積んできました。
橋本環奈演じる米田結
当初、「平成青春グラフィティ」として、ギャル魂を胸に時代を駆け抜けるヒロイン像が打ち出されていました。しかし、ギャル文化と栄養士という専門職の両立は、視聴者にとって違和感があったのかもしれません。 料理研究家のA氏（仮名）は、「ギャル文化の要素が、栄養士としての真剣な姿と調和せず、視聴者の共感を阻害した可能性がある」と指摘します。
震災描写の功罪
「おむすび」では、阪神・淡路大震災、そして東日本大震災という大きな災害も描かれています。震災30年の節目に合わせた意欲的な試みでしたが、その描写が視聴率にどう影響したのでしょうか？
震災を経験した人々にとっては、当時の記憶を呼び起こす辛い描写だったかもしれません。一方で、震災を知らない世代にとっては、災害の深刻さを改めて認識する機会になったとも言えます。防災アドバイザーのB氏（仮名）は、「震災描写は、防災意識の向上に貢献する一方、視聴者層によっては重すぎるテーマだったかもしれない」と分析します。
橋本環奈と家族写真
低視聴率の真因は？
「＃おむすび反省会」に見られるように、SNS上では「ギャル描写への違和感」「栄養士の仕事内容の浅さ」など、様々な批判が寄せられています。 これに加え、震災描写の重さも、視聴率低迷の一因と考えられます。
しかし、本当にこれらの要素だけが低視聴率の原因なのでしょうか？ 近年の視聴環境の変化、多様化するコンテンツとの競争激化など、様々な要因が絡み合っている可能性も否定できません。メディア評論家のC氏（仮名）は、「現代の視聴者は、よりパーソナルなコンテンツを求める傾向にある。『おむすび』のような大きなテーマを扱う作品は、視聴者層を絞ってしまう可能性がある」と述べています。
残りの1ヶ月に期待
「おむすび」は残り1ヶ月。結の物語はどのような結末を迎えるのでしょうか？ 様々な困難を乗り越えてきた結の姿は、多くの視聴者に勇気を与えてくれるはずです。今後の展開に期待しましょう。
