米ウクライナ首脳会談、対ロ政策で激突!合意文書署名見送り

ホワイトハウスで行われたトランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領の会談は、ロシアへの対応をめぐり両首脳が激しく対立し、物別れに終わりました。当初予定されていたウクライナの鉱物資源権益に関する合意文書の署名と共同記者会見は中止となりました。

ロシアへの融和姿勢にゼレンスキー大統領が反発

ゼレンスキー大統領は、ロシアが過去に停戦合意を何度も破ってきた事実を強調し、トランプ大統領の対ロ融和姿勢に強い懸念を表明しました。過去、ロシアとウクライナの間で結ばれた停戦合意は、その度にロシア側によって破棄されてきた歴史があり、ゼレンスキー大統領としては、アメリカの融和的な姿勢がさらなるロシアの侵略を招くのではないかと危惧していたと考えられます。国際政治アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「ウクライナにとって、ロシアの脅威は現実的な問題であり、アメリカからの確固たる支援が不可欠です」と指摘しています。

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トランプ大統領「第3次世界大戦の危険」、ウクライナへの支援停止を示唆

これに対し、トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領の主張を「第3次世界大戦を引き起こす危険を冒している」と一蹴。アメリカとの取引に応じない場合はウクライナへの支援を停止する可能性を示唆しました。トランプ大統領は、アメリカ第一主義を掲げ、国際的な紛争への介入を最小限に抑える方針を貫いてきました。今回の発言も、その方針に基づいたものと解釈できます。

バンス副大統領同席も事態収拾ならず、合意文書署名と共同会見は中止

会談にはバンス副大統領も同席しましたが、両首脳の対立を収めることはできませんでした。予定されていたウクライナの鉱物資源権益に関する合意文書の署名も見送られ、共同記者会見も中止となりました。この事態は、米ウクライナ関係の悪化を示唆するものであり、今後の国際情勢に大きな影響を与える可能性があります。専門家の中には、この対立が長期化すれば、ロシアが更なる行動に出る可能性もあると指摘する声もあります。

今後の米ウクライナ関係は?

今回の会談は、米ウクライナ関係の緊張の高まりを改めて浮き彫りにしました。今後の両国の関係、そして国際社会への影響に注目が集まります。