M-1グランプリ裏で勃発?「鉄腕DASH」30周年総集編、元TOKIO功労者たちの「不在」に視聴者騒然

12月21日18時30分から放送された漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』では、赤木裕(34)ときむらバンド(35)によるコンビ「たくろう」が第21代目王者となり、優勝賞金1000万円と栄光を手に入れました。過去最多となる1万1521組の頂点に立った彼らの決勝戦が熱狂を呼ぶ中、その裏番組として日本テレビで放送された『ザ!鉄腕!DASH!!』30周年特別企画「視聴者が食べてみたいDASHグルメ一挙50連発!」が、別の意味で大きな注目を集めることとなりました。番組の歴史を彩る「美味しいもの」を振り返る総集編でしたが、過去のVTRに登場した元TOKIOメンバーの顔ぶれを巡り、視聴者から疑問の声が噴出しているのです。

「ザ!鉄腕!DASH!!」30周年SP、VTRに映らなかった功労者たち

今回の『ザ!鉄腕!DASH!!』30周年特別企画は、インターネットアンケートや番組公式X、街頭インタビューで上位に選ばれたグルメを全7部門で紹介する内容でした。しかし、この総集編の過去VTRには、元TOKIOメンバーから城島茂(55)と松岡昌宏(48)しか登場しませんでした。女性誌編集者からは、「国分太一さん(51)の降板の影響もあるのでしょうが、VTRは何とも寂しい感じで……」との声が上がっています。

『鉄腕DASH』は1995年にスタートし、旧ジャニーズ事務所の5人組グループTOKIOのメンバーである城島、国分、松岡、山口達也氏(53)、長瀬智也(47)が活躍する番組として親しまれてきました。しかし、山口氏は2018年5月に不祥事により脱退、長瀬は2021年3月末に芸能界を引退し、グループを離れました。その後、SixTONESの森本慎太郎(28)などTOKIOの後輩タレントたちが番組に起用され、残ったTOKIOの3人は保護者のような立ち位置で番組を支えてきました。

ところが、2025年6月20日、日本テレビが国分に過去のコンプライアンス違反があったことを公表し、『鉄腕DASH』からの降板を発表。同日には国分の無期限の芸能活動休止も発表され、TOKIOも同月25日に解散しました。彼らが立ち上げた株式会社TOKIOも、同年7月2日に廃業予定であることが発表されています。その後、約5か月経った11月26日、国分は日本テレビに対し自身のコンプライアンス違反行為の詳細を求める会見を開きましたが、日本テレビはこれを2度拒絶しています。

M-1グランプリの裏で放送された「ザ!鉄腕!DASH!!」総集編に登場した元TOKIOの松岡昌宏と城島茂。M-1グランプリの裏で放送された「ザ!鉄腕!DASH!!」総集編に登場した元TOKIOの松岡昌宏と城島茂。

視聴者から噴出する不満の声:30年の歴史とファンへの配慮

このような内部の混乱が続く中、年内最後の放送回として総集編が放送されました。不祥事で降板した国分や山口の映像が使えないのは仕方ないとしても、自ら芸能界を引退した長瀬の映像まで使われなかったことに、多くの視聴者が憤りを感じています。長瀬は引退後も過去VTRに何度も登場していたため、今回の排除は日テレの「露骨すぎる」姿勢と受け止められました。

今回の総集編では、5人時代の定番企画だった「福島DASH村」での思い出グルメも多数登場しましたが、画面に映るのは城島と松岡のみ。また、TOKIOが材料調達から手掛けた長期プロジェクト「DASHラーメン」(2014年〜2016年)や「DASHカレー」(2018年〜2020年)なども紹介されましたが、これらも城島と松岡だけで行われたかのような編集が施されていました。

30年続く番組の「功労者」である元TOKIOのメンバーが城島と松岡しか出てこないVTRに対し、インターネット上では以下のような怒りや疑問の声が多く寄せられています。

  • 山口君の映像が使えないのは理解できるが、国分も排除し、長瀬まで登場しないのはどういうことなのかという意見。
  • 新たに収録されたものであれば諦めもつくが、総集編で日テレと対立状態にある国分、そして不祥事とは関係なく引退した長瀬の映像まで一切登場しないのは露骨すぎるという指摘。
  • スパイス作りなどに奔走した「DASHカレー」や「DASHラーメン」のVTRが短く、メンバー全員で作り上げた豚やラーメンの記憶が蘇り、編集に納得がいかないという声。
  • 皆で作り上げた企画なのに、あたかも一部メンバーがいなかったかのように編集されていることに、軽く腹が立つという感情。

今回の総集編は、番組の輝かしい30年の歴史を振り返る機会であると同時に、元TOKIOの功労者たちの扱いを巡り、多くの視聴者に複雑な感情を残す結果となりました。日本テレビと元メンバー間のデリケートな関係性がコンテンツ編集に影響を与え、それが長年のファンの番組への愛着と衝突している現状が浮き彫りになったと言えるでしょう。