人生100年時代と言われる現代、誰もが健康で長生きしたいと願っています。では、健康長寿の秘訣はどこにあるのでしょうか？ 1963年から始まったCIRCS研究（循環器疾患危険因子研究）は、日本人1万人を60年間追跡調査した、まさに日本の宝と言える研究です。医療と統計学を駆使し、生涯健康に過ごす人の習慣を定点観測。世界最長の統計研究として、圧倒的なエビデンスを誇ります。
この研究で明らかになった驚きの事実、それは健康な人ほど「健康になる習慣」を無意識に実践しているということです。今回は、話題の新刊『10000人を60年間追跡調査してわかった健康な人の小さな習慣』の中から、特に「食事の習慣」に焦点を当て、健康長寿の秘訣を探っていきます。
疫学調査が明らかにした健康の法則
疫学とは、医療と統計学を組み合わせた実践的な学問です。病気の原因や予防策を、集団を対象に調査・分析します。私は疫学者・医師として、長年の研究からある原則を導き出しました。それは、「健康な人は無意識のうちに健康になっている」ということです。意識的な努力はもちろん大切ですが、より重要なのは生活習慣を「仕組み化」することです。
回転寿司のメリットとデメリット：賢く利用するためのヒント
回転寿司は、子どもたちに魚を食べる機会を与えてくれる、食育の観点からも有益な存在です。手軽に様々な種類の魚を楽しめるため、魚食文化の普及に大きく貢献しています。まさに食習慣の仕組み化と言えるでしょう。
回転寿司の画像
しかし、回転寿司には懸念点もあります。それは醤油による塩分過多のリスクです。管理栄養士の佐藤恵美さん（仮名）は、「醤油のつけすぎは高血圧のリスクを高めます。少量の醤油をネタにつける、もしくは塩分の少ない醤油を選ぶなど、工夫が必要です」と指摘します。
寿司を食べる際は、醤油はネタの片面だけに軽くつけ、しゃりにはつけないようにしましょう。しゃりに醤油が染み込むと、塩分摂取量が増えてしまいます。醤油は1滴程度で十分です。また、炭水化物の摂りすぎを防ぐため、しゃりを半分にする「しゃりハーフ」もおすすめです。
回転寿司では味噌汁も注文できますが、醤油からの塩分摂取を考慮すると、控えた方が良いでしょう。代わりに、抗酸化作用のあるカテキンが豊富な緑茶を飲みましょう。昔ながらの寿司屋で大きな湯飲みでお茶が出されるのは、理にかなっているのです。
健康長寿のための食習慣：小さな工夫で大きな効果
回転寿司に限らず、毎日の食生活における小さな工夫が、健康長寿につながります。例えば、野菜を先に食べる、よく噛んで食べる、腹八分目を心がけるなど、意識的に実践することで、健康 benefits を得ることができます。
食材選びと調理法：バランスの良い食事で健康を維持
旬の食材を選ぶ、バランスの良い食事を心がける、減塩を意識するなど、食生活の改善は健康維持に不可欠です。栄養バランスの良い食事は、免疫力向上にもつながります。
まとめ：健康は日々の積み重ね
60年間1万人を追跡調査したCIRCS研究から、健康長寿の秘訣は、日々の小さな習慣の積み重ねにあることが明らかになりました。今回ご紹介した食習慣以外にも、運動、睡眠、メンタルヘルスなど、様々な要素が健康に影響を与えます。まずはできることから始め、健康的な生活習慣を身につけていきましょう。
