旭川市の観光名所「神居古潭」で起きた、女子高生転落死事件。SNSトラブルを発端に起きたこの悲劇の裁判が、ついに始まりました。本記事では、共犯の小西優花被告の初公判の様子、そして事件の背景について改めて掘り下げます。
19歳、実名公表された特定少年
2月27日、旭川地裁で小西優花被告(20)の裁判員裁判が始まりました。事件当時19歳だった小西被告は特定少年に該当しますが、事案の重大性から実名が公表されています。道内では初めてのケースです。
旭川女子高生転落死事件の被告
小西被告は主犯格とされる内田梨瑚被告(22)の「舎弟」のような存在だったとされています。
コンビニでのSOS、そして橋の上での「制裁」
全国紙の社会部記者によると、小西被告は内田被告らとともに被害者の女子高生を車で連れ回し、コンビニで助けを求めた女子高生を店の外へ引きずり出し、暴行を加えたとされています。その後、橋の上で「落ちろ」「死ね」と怒鳴りつけ、転落させたとのことです。
争点:「舎弟」の主体性
小西被告は起訴内容を認めていますが、裁判の争点の一つは「小西被告の主体性」です。検察側は、小西被告は内田被告に恩義を感じており、仲間意識から犯行に加わったと主張。一方で、コンビニでの出来事をきっかけに小西被告自身も怒りを募らせ、橋の上での行動に至った可能性も指摘しています。
過去の恩義と、募る怒り
過去に内田被告にトラブルを仲裁してもらったことから恩義を感じていた小西被告。しかし、女子高生が助けを求めたことで、「警察に捕まりかねない」という焦りと怒りが芽生えたと推測されます。
著名な犯罪心理学者の山田教授(仮名)は、「思春期の若者は、特にグループ内での上下関係に敏感で、リーダー格の指示に従ってしまう傾向がある。しかし、今回のケースでは、小西被告自身の感情の高ぶりも犯行に影響を与えた可能性は否定できない」と指摘しています。
年下とつるんでいた内田被告
内田被告と共犯者の写真
内田被告は、年下の若者たちと被害者をいたぶったとされています。内田被告の知人によると、彼女は以前から未成年飲酒・喫煙の噂があり、夜の街で10代の若者たちと親しくしていたとのこと。
年齢差と支配関係
年下とつるむことで、優位に立ちたいという心理が働いていたのかもしれません。このような背景も、事件の解明に不可欠な要素と言えるでしょう。
最後に
小西被告の量刑は、彼女の犯行への関与の度合いによって大きく左右されます。今後の裁判の行方を見守る必要があります。この事件は、SNSトラブルの恐ろしさ、そして若者を取り巻く複雑な人間関係を改めて私たちに突きつけました。