中国の全国人民代表大会(全人代)が5日、北京の人民大会堂で開幕しました。最高指導者である習近平国家主席は、約3000人の代表を前に、揺るぎない存在感を示しました。李強首相による政府活動報告では、習氏の実績が称賛され、中国の今後の進むべき道が示されました。本記事では、全人代の様子を詳しくお伝えし、中国の未来について考察します。
習近平氏、不動の姿勢で全人代に臨む
中国全人代の開幕式に臨む習近平国家主席
午前9時(日本時間午前10時)、習近平国家主席は最高指導部メンバーと共に人民大会堂に入場。壇上の中央に位置し、その表情からは揺るぎない自信が感じられました。約3000人の代表が見守る中、習氏は終始落ち着いた様子で、李強首相による政府活動報告に耳を傾けていました。
李強首相、習氏の実績を称え今後の展望を語る
李強首相は約1時間にわたり政府活動報告を読み上げ、習近平国家主席を核心とする指導体制の重要性を強調しました。「習近平同志を核心とする指導の下、突破できない難関はない」と述べ、米国への対応や景気対策など、重要課題への取り組みを力説しました。声のトーンや抑揚を巧みに使い分け、代表たちの心を掴む語り口でした。
強国建設と民族復興への決意
李強首相は、「強国建設と民族復興の偉業を全面的に推進するため奮闘しよう」と呼びかけ、報告を締めくくりました。この力強い言葉に、会場からは大きな拍手が送られました。習近平国家主席も表情を和らげ、李首相に拍手を送る姿が見られました。
厳戒態勢の中、市民への監視強化か
人民大会堂周辺は、多数の警官が配置され、厳戒態勢が敷かれていました。人権派弁護士の男性は、先月下旬ごろから当局による外出時の行動制限を受けていると明かし、市民への監視が強まっているとの指摘もあります。中国政治の専門家である山田教授(仮名)は、「全人代を控えて、当局は社会の安定維持に特に力を入れていると考えられる」と分析しています。
中国の未来を占う全人代
今回の全人代は、中国の今後の政治経済の方向性を示す重要なイベントとなりました。習近平国家主席の指導体制がより強固なものとなり、中国はさらなる発展を目指していくことが予想されます。同時に、市民への監視強化といった懸念材料も残されています。今後の中国の動向に、より一層注目が集まるでしょう。