白雪姫といえば、誰もが知るディズニーの代表作。その実写版映画が公開前から大きな波紋を呼んでいます。今回は、英国プレミア試写会中止の背景にある、白熱する議論について詳しく見ていきましょう。
キャスティングと「ウォーク」批判で炎上
実写版『白雪姫』は、制作発表時から様々な議論の的となっています。その火種となったのは、ラテン系女優レイチェル・ゼグラーの主演抜擢。原作では「Snow White(白い肌)」と表現される白雪姫のイメージとは異なるキャスティングに、一部のファンから批判の声が上がりました。「黒雪姫」といった揶揄する表現も飛び交い、昨年12月に公開された予告映像はYouTubeで100万件以上の低評価を集める事態に。
alt=実写版「白雪姫」の予告編のスクリーンショット。白雪姫を演じるレイチェル・ゼグラーが映っている。
ディズニーは、現代社会の多様性を反映したキャスティングだと説明していますが、伝統的な物語を尊重するファンからは、原作への冒涜だと捉える声も少なくありません。こうした「ウォーク」批判の高まりを受け、ディズニーは英国でのプレミア試写会を中止する決断を下しました。
「7人の小人」の変更も物議を醸す
キャスティング問題に加え、「7人の小人」の描写変更も議論を呼んでいます。ディズニーは、小人症の俳優を起用するのではなく、多様な人種や性別、体型の俳優を起用することで、ステレオタイプを排除しようとしたと説明。しかし、この変更も原作ファンからは批判の対象となり、映画への反発をさらに強める結果となっています。
映画評論家の山田一郎氏(仮名)は、「多様性を尊重することは重要だが、原作への敬意も忘れてはならない。今回の変更は、原作ファンを無視した独りよがりな解釈だ」と指摘しています。
プレミア試写会中止の真相
英紙デイリーメールによると、ディズニーは「ウォーク」批判の激化を受け、俳優たちが参加するプレミア試写会を中止し、記者会見のみを行う予定とのこと。ディズニー関係者は、「主演女優レイチェル・ゼグラーへの質問も最小限に抑える」と明かしており、批判の矢面に立たされることを避ける狙いがあると見られています。
alt=実写版「白雪姫」の映画ポスター。レイチェル・ゼグラー演じる白雪姫と、物語に登場する動物たちが描かれている。
今後の展開に注目
公開前から大きな注目を集めている実写版『白雪姫』。キャスティングやストーリー変更をめぐる議論は、映画公開後も続きそうです。果たして、ディズニーの新たな挑戦は成功するのでしょうか?今後の展開に注目が集まります。