中国の新エネルギー車(NEV)大手、BYDが革新的なEVプラットフォーム「超級e平台」を発表しました。このプラットフォームを採用した車は、わずか5分の充電で400kmもの走行が可能となり、世界最速レベルの充電速度を誇ります。ガソリン車と同じ感覚で給油…いや、充電できる時代がついに到来するかもしれません。
超高速充電を実現する「閃充電池」と1000V高電圧システム
「超級e平台」の最大の特徴は、驚異的な充電速度です。BYDはこれを「内燃機関車(ICEV)の給油時間と同様の短さ」と表現し、従来のEVの常識を覆す革新性を強調しています。この超高速充電を可能にするのが、新開発のバッテリー「閃充電池」です。1000kWもの充電出力に対応し、わずか数分で数百キロの走行に必要な電力を供給できます。
さらに、このプラットフォームでは、バッテリーだけでなく、モーター、電源、エアコンなども高電圧に耐えられる設計が採用されています。車体全体が1000Vの高電圧に対応できる乗用車の量産は世界初とのこと。これにより、システム全体の効率が向上し、よりパワフルで高性能なEVを実現できるのです。
BYDのEV
新型EV「漢L EV」「唐L EV」も予約開始!
BYDは「超級e平台」を採用した新型EV、セダン「漢L EV」とSUV「唐L EV」の2車種を発表し、予約販売を開始しました。「漢L EV」の価格は27万元~35万元、「唐L EV」は28万元~36万元となっています。
また、両モデルのプラグインハイブリッド車(PHEV)バージョンである「漢L DM」と「唐L DM」の予約受付も同時に開始されました。これらの新型車は、2024年4月に発売予定です。
BYDのSUV
全国に4000カ所以上の充電施設を展開予定
BYDは、新開発の液体冷却式充電システムも発表しました。最高出力は1360kWで、1つの充電スタンドに2つの充電プラグを備えています。今後、全国各地に「兆瓦閃充站」と名付けた充電施設を4000カ所以上設置する計画を発表しており、EVの普及を加速させるためのインフラ整備にも力を入れています。
EVの未来を担う「超級e平台」
「超級e平台」は、EVの充電時間という大きな課題を解決する画期的な技術です。この技術が広く普及すれば、EVの利便性が飛躍的に向上し、ガソリン車からの乗り換えがさらに加速するでしょう。BYDの今後の展開に、世界中から大きな期待が寄せられています。