韓国の婚姻数、過去最大の伸び率を記録!でも少子化対策の切り札となるか?

韓国統計庁が発表した2024年の婚姻統計によると、婚姻件数は約22万2400件と前年比で14.8%増加しました。これは1970年の統計開始以来、最大の伸び率となります。明るいニュースに沸き立つ韓国ですが、少子高齢化への対策として十分と言えるのでしょうか?この記事では、韓国の婚姻数の増加の背景と、今後の展望について詳しく解説します。

婚姻数増加の背景:コロナ収束と世代交代の影響

今回の婚姻数増加の背景には、新型コロナウイルス感染症の収束と、第1・2次ベビーブーム世代の子供たちが30代に突入したことが大きく影響していると見られています。パンデミックによる行動制限が緩和されたことで、結婚式などのイベント開催が容易になったこと、また、結婚適齢期を迎えた人口が増加したことが、婚姻数の増加に繋がったと考えられます。

韓国の伝統的な結婚式の様子韓国の伝統的な結婚式の様子

過去10年間の減少傾向からの脱却となるか?

韓国では2012年以降、婚姻数が急速に減少しており、10年間で約10万件も減少していました。今回の増加は、この減少傾向からの脱却となる大きな一歩と言えるでしょう。 しかし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の水準(23万9200件)には届いておらず、楽観視するのはまだ早い段階です。

平均初婚年齢の上昇と国際結婚の増加

平均初婚年齢は、男性が33.9歳、女性が31.6歳と、晩婚化の傾向が続いています。また、外国人との婚姻は2万800件で、全体の約1割を占めています。中でも、韓国人男性とベトナム人女性の婚姻が最も多く、日本人女性との婚姻も前年比約4割増の1176件となっています。国際結婚の増加は、韓国社会の多様化を反映していると言えるでしょう。

少子化対策への効果は未知数

婚姻数の増加は、少子化対策に繋がる可能性を秘めていますが、その効果は未知数です。結婚しても子供を持たない夫婦も増えており、婚姻数の増加が出生数の増加に直結するとは限りません。「結婚支援センター」などの設立を通じ、結婚から出産、子育てまでを包括的に支援する政策が求められています。 韓国料理研究家のパク・ソジュン氏(仮名)は、「結婚は人生における大きな転換期。政府は、若者が安心して結婚・出産できるような環境づくりに力を入れるべきだ」と語っています。

日本の現状と比較:日韓の少子化対策の課題

日本も韓国と同様に非婚・晩婚化が進んでおり、2023年の婚姻件数は47万4741件、平均初婚年齢は男性31.1歳、女性29.7歳となっています。日韓両国は、少子化という共通の課題に直面しており、それぞれの国の対策が注目されます。

韓国の婚姻数増加は、少子化対策への希望の光となるのでしょうか。今後の動向に注目が集まります。