中国首相、外資誘致に積極姿勢 経済活性化へ投資呼びかけ

中国の李強首相は、国際会議「中国発展ハイレベルフォーラム」で講演し、世界経済の不確実性が高まる中、中国経済の底堅さを強調し、国内外企業のトップらに中国への積極的な投資を呼びかけました。

李強首相、中国経済の成長力と積極的な政策をアピール

李強首相は、中国でDeepSeekをはじめとする革新的な新興企業が次々と誕生していることを例に挙げ、中国経済の持続的な発展の原動力となることを強調しました。今年の経済成長率目標「5%前後」の達成に向けて、より積極的な経済政策を実施し、必要に応じて追加政策も導入する意向を示し、低迷する中国経済の回復への強い意志を表明しました。

altalt中国発展ハイレベルフォーラムでの李強首相(写真:TBS NEWS DIG Powered by JNN)

保護主義への抵抗と外資への支援を表明

アメリカの保護主義的な政策を念頭に置きつつ、李強首相は、各国が市場を開放し、共に繁栄していくことの重要性を訴えました。保護主義に抵抗するよう呼びかけるとともに、外国企業が中国市場に深く参入できるよう支援していく姿勢を明確に示し、海外からの投資を歓迎する姿勢を強調しました。経済アナリストの山田太郎氏は、「米中関係の緊張が高まる中、中国は外資誘致を通じて経済成長を維持しようとしている」と分析しています。(山田太郎氏:架空の経済アナリスト)

外国企業の「中国離れ」への対応

近年、米中貿易摩擦の激化などにより、外国企業の「中国離れ」の傾向が顕著になっています。2024年の中国への外国企業からの直接投資額は45億ドルと前年比89%減少し、33年ぶりの低水準となりました。中国政府は、外資誘致を活性化させることで、この流れを食い止め、低迷する経済の立て直しを図りたい考えです。

中国市場の魅力と課題

中国は巨大な市場規模と成長ポテンシャルを有しており、外資にとって魅力的な投資先であることは間違いありません。しかし、米中関係の緊張、規制の不透明性、知的財産権保護など、多くの課題も抱えています。中国政府がこれらの課題にどのように対応していくかが、今後の外資誘致の成否を左右する重要な要素となるでしょう。

中国市場への投資は、企業にとって大きなチャンスとなる一方で、リスクも伴います。 今後の中国経済の動向を注視していく必要があります。