大阪ATCのストリートピアノ公式アカウントが「練習は家で」と投稿し、波紋が広がっています。BOØWYのドラマー高橋まことさんや、宝塚出身の女優毬谷友子さんらが、この投稿に異議を唱え、音楽の在り方について議論が巻き起こっています。
「苦音」投稿で批判殺到、運営側の真意は?
2025年3月23日、ATCシーサイドテラス内のストリートピアノ公式X(旧Twitter)アカウントが、「練習は家でしてください」と題した投稿を行い、大きな反響を呼んでいます。投稿では、フードコート内に設置されたピアノの演奏に対し、多くのクレームが寄せられていると説明。「つっかえてばかりの演奏」を「苦音」と表現し、練習不足による演奏への苦情がピアノ撤去の危機につながっていると訴えました。
高橋まことさん(2014年4月撮影)
運営側の意図としては、より質の高い演奏で多くの人に音楽を楽しんでもらいたいという思いがあったのかもしれません。しかし、「苦音」という表現や、「練習は家で」という強い言葉遣いが、音楽愛好家や演奏者たちの反感を買ってしまったようです。
高橋まことさん、毬谷友子さんら著名人も反応
この投稿に対し、多くの批判が寄せられる中、著名人からも声が上がっています。BOØWYのドラマー高橋まことさんは、Xで「苦音などと言うのなら街角ピアノ等置く必要はない!!こうして愛のある音楽が減って行く!!」と憤りを露わにしました。
宝塚歌劇団出身の女優、毬谷友子さんもこの投稿に反応。「ここで演奏をした事のある人達が(特に子供)自分の演奏は手前よがりの苦音だったのだろうか。。と感じるかもしれないです。そもそも『苦音』などという言葉は本当によくないです」と運営側の言葉選びを批判し、「そこまで演奏にこだわりたいのならギャラを払ってプロのピアニストを雇うべきだと思います」と持論を展開しました。
反発の声が相次いだ「南港ストリートピアノ」の炎上投稿
音楽評論家の山田一郎氏(仮名)は、「ストリートピアノは、プロアマ問わず誰でも自由に演奏できる場として設置されていることが多い。練習の場としての側面もあるはずで、完璧な演奏を求めるのは酷だと言えるでしょう。運営側には、クレームへの対応はもちろん重要ですが、ストリートピアノの意義や設置目的を改めて考える必要があるのではないでしょうか」と指摘しています。
ストリートピアノのあるべき姿とは?
今回の騒動は、ストリートピアノの在り方について改めて考えさせるきっかけとなりました。練習の場としての寛容さと、公共の場としてのマナー、双方のバランスをどのように保っていくべきか、議論の余地がありそうです。演奏者、聴衆、そして運営側が、それぞれの立場を理解し、より良い音楽環境を築いていくことが求められています。