岡山市と愛媛県今治市で発生した大規模な山火事は、強風にあおられ鎮火の目処が立っていません。一刻も早い鎮火が望まれる中、住民の不安は募っています。この記事では、両市の山火事の現状、消火活動の難航、そして住民の避難状況について詳しくお伝えします。
岡山市南区の山火事:強風で250ヘクタール焼失
岡山市南区では23日午後3時過ぎに山火事が発生しました。JR岡山駅から南へ約11キロ、海岸線から山に向かい約1.6キロの住宅付近から出火し、瞬く間に燃え広がりました。
消火活動の難航と住民への影響
強風と山道の険しさから消火活動は難航し、24日午後4時時点で焼失面積は約250ヘクタールに拡大、住宅と倉庫合わせて6棟が焼失しました。地元消防に加え、岡山県、香川県、神戸市、自衛隊のヘリ計6機が空中消火にあたっていますが、鎮火には至っていません。
alt岡山市南区の山火事の様子。煙が立ち上り、辺り一帯を覆っている。
金甲山はキャンプ場や登山道があり、山頂からは瀬戸内海を一望できる景勝地として知られています。今回の山火事で、美しい自然が失われつつあることに、地元住民からは悲痛な声が上がっています。
「あの山際で畑をしている方の小屋が丸焼けです。消防の人が『人が足りない、ホースも水も足りない』と言っていました」(近隣住民)
最大瞬間風速22メートルを観測した強風の中、煙は山の北側の住宅地へ流れ込み、避難指示が出されました。南区の飽浦と宮浦の403世帯、893人が一時避難を余儀なくされました。
避難指示の解除と残る不安
24日午後5時半、住宅への延焼の危険性が低くなったとして避難指示は解除されましたが、住民の不安は完全には拭いきれていません。
「家の中の煙は臭すぎて、どちらのにおいかわからない。外なのか家の中なのか。ずっと焦げ臭いにおいはしている」(避難していた住民)
岡山市消防局は夜間パトロールを実施し、火災の再発防止に努めています。
愛媛県今治市:避難指示拡大、2500人超が対象に
愛媛県今治市でも山火事が発生し、24日午後5時時点で焼失面積は約145ヘクタールに達しました。
避難指示の拡大と住民の声
24日午後5時50分、避難指示の範囲が拡大され、今治市と西条市の一部、合わせて1345世帯、2585人が対象となりました。
「家からは丸見えだった。ぱーっと燃え上がって。近くに見える夜は。夜なんか寝れなかった。81年いる。ずっとここにいて初めて。びっくり」(避難した住民)
「パッと言われても、何を持って出るかわからないくらいパニック。頭、真っ白になった。(火は家まで)100メートルくらい。近くに行っても、炎の熱と光で」(避難した住民)
専門家の見解
火災専門家の山田一郎氏(仮名)は、「今回の山火事は、乾燥した空気と強風が重なったことが大きな要因です。特に、枯れ草や落ち葉が多い時期は、小さな火種でも容易に燃え広がってしまいます。早期の鎮火が重要ですが、安全を第一に、消防隊員の指示に従って行動することが大切です」と述べています。
まとめ:一日も早い鎮火を願う
岡山、愛媛両県で発生した山火事は、今もなお燃え続けています。強風の中での消火活動は困難を極めており、住民の不安は募るばかりです。一日も早い鎮火と、被災された方々の安全を心から願います。
jp24h.comでは、引き続きこの山火事の状況を注視し、最新情報をお届けします。