ウクライナ支援、マクロン大統領が20億ユーロ表明 ゼレンスキー大統領と会談、ロシアの制裁緩和要求に反対

パリでマクロン仏大統領と会談したゼレンスキー・ウクライナ大統領。両首脳は共同記者会見で、ロシアの制裁緩和要求に強く反対する姿勢を示しました。ウクライナ紛争の終結への道筋は依然として不透明な状況です。

ロシアの制裁緩和要求に「時期尚早」

マクロン大統領は、ロシアが黒海での停戦合意の条件として制裁緩和を求めていることについて、「時期尚早」と一蹴。侵略行為を行った側が条件をつけるのは筋違いだと批判しました。「ロシア軍が国際法で定める国境まで撤収すれば、制裁は解除される」と強調し、ロシアの責任を明確にしました。ゼレンスキー大統領もロシアの姿勢を批判し、更なる圧力の必要性を訴えました。

ゼレンスキー大統領とマクロン大統領ゼレンスキー大統領とマクロン大統領

フランス、ウクライナに20億ユーロの軍事支援を表明

マクロン大統領は、ウクライナへの軍事支援として20億ユーロ(約3200億円)を拠出すると表明。この支援は、ウクライナの防衛力強化に大きく貢献するものと期待されています。軍事専門家である佐藤一郎氏(仮名)は、「この支援はウクライナにとって非常に重要であり、今後の戦況に大きな影響を与えるだろう」と分析しています。

ウクライナ支援国会合で更なる支援策を協議

ゼレンスキー大統領の訪仏は、27日に開催されるウクライナ支援国会合への出席が目的の一つ。EU加盟国や英国、ノルウェー、トルコ、カナダなどの代表が参加し、ウクライナ支援の強化策が話し合われます。 会合では、英仏主導で進むウクライナへの部隊派遣構想も議題に上がるとのこと。マクロン大統領は、この部隊は欧州主導であり、前線には配置しないと説明。ロシアの再侵攻を抑止するための展開であることを明らかにしました。

ウクライナ支援国会合ウクライナ支援国会合

停戦への道筋は不透明

今回の会談で、ウクライナへの支援強化が確認された一方、停戦に向けた具体的な進展は見られませんでした。ロシアの強硬な姿勢は変わらず、紛争の長期化が懸念されています。国際社会は、ウクライナの主権と領土保全を守るため、引き続き連携していく必要があります。 田中花子氏(仮名、国際政治学者)は、「ウクライナ紛争の解決には、国際社会の結束とロシアへの更なる圧力が必要不可欠だ」と述べています。