ミャンマー中部で起きたマグニチュード(M)7・7の地震について、西村卓也・京都大防災研究所地震災害研究センター教授(測地学)によると、ザガイン断層は南北を縦断する長大な横ずれ断層で、過去に何度も大規模な地震が発生している「世界有数の活動的な断層」だという。
2012年には、震源近くのマンダレーより北でM6・8の地震が起きた。断層には小さい活動範囲「セグメント」があり、当時はザガインセグメントの北の一部が動いた程度だったが、今回の地震は規模が大きくセグメント全体が広範囲で割れたとみられるという。
西村教授は「広い範囲でセグメントが動くのは約80年ぶりではないだろうか。マンダレーの南には200年ほど地震が起きていない空白域がある。今回の地震で南の方がどこまで割れたかは分かっていないが、空白域の一部まで割れた可能性がある」と予想する。【大野友嘉子】