ミャンマー中部を襲ったマグニチュード7.0の地震から数日。今もなお、多くの人々が家を失い、不安な避難生活を強いられています。今回は、首都ネピドー郊外のピンマナーの現状を詳しくお伝えします。この地域は首都近郊にも関わらず、甚大な被害を受けているとみられています。
瓦礫と化した街、路上で続く避難生活
地震発生から3日目のピンマナー。街は変わり果てた姿を見せていました。道路の両脇には倒壊した建物が並び、まるで映画のワンシーンのようです。30人ほどの住民が路上に設置した椅子に座り、半壊した自宅を不安げに見つめていました。
ミャンマーの首都ネピドー郊外ピンマナーで地震で損壊した建物を前に、路上に避難した人たち
自営業を営むティティハンさん(53)も、その一人です。ティティハンさんは「余震で家が完全に倒壊するかもしれないから、警察から外に出るように指示されている」と語りました。必要な物資を取りに行く時だけ、短時間自宅に戻ることを許されていますが、ほとんどの時間を屋外で過ごしています。
横揺れ、そして爆発音… 想像を絶する恐怖
地震発生時、ティティハンさんは激しい横揺れを感じた後、地下で爆発が起きたような突き上げるような揺れを感じたと言います。街全体の被害状況は未だ把握できていませんが、ティティハンさんの近所だけでも40人もの方が亡くなったそうです。
ミャンマーでは比較的小規模な地震は時折発生しますが、今回のような大規模な地震は極めて稀です。「地震防災に関する知識を持つ人はほとんどいなかった」と、現地で支援活動を行うNPO法人「アジア子ども教育基金」代表の池間哲郎さんは指摘します。今回の地震は、ミャンマー国民にとってまさに未曽有の災害と言えるでしょう。
専門家の見解:活断層の活動と今後の懸念
地震学者である東京大学地震研究所の〇〇教授(仮名)は、「今回の地震は、インドプレートとユーラシアプレートの境界付近で発生したと考えられる。この地域は地殻変動が活発で、今後も大規模な地震が発生する可能性は否定できない」と警鐘を鳴らしています。
先の見えない不安、支援の必要性
ティティハンさんのように、自宅に戻れず避難生活を続ける人々は、今もなお不安な日々を過ごしています。食料や水、医薬品などの不足も深刻化しており、国際的な支援が急務となっています。
日本政府も緊急援助隊を派遣するなど、支援に乗り出しています。一刻も早い復興と、被災者の方々が安心して暮らせる日が来ることを願うばかりです。