日米貿易協定承認案を可決 衆院外務委


 今国会の焦点の1つである日米貿易協定承認案は15日の衆院外務委員会で採決され、与党などの賛成多数で可決した。19日に衆院を通過し、20日の参院本会議で審議入りする見通し。来年1月1日の協定発効に向け、政府・与党は12月9日の国会会期末までの承認を目指す。

 膨大な電子データの自由な流通に基づく「デジタル経済」の促進に向けた日米デジタル貿易協定の承認案も可決した。

 採決に先立つ討論で立憲民主党の森山浩行氏は「政府はウィンウィン(相互利益)の交渉結果と言うが、裏付ける資料が不足し、承認できない」と主張した。共産党の穀田恵二氏も「日本の一方的譲歩であることは明白だ」と反対姿勢を鮮明にした。

 立民などの主要野党は参院でも引き続き、日本が輸出する自動車と関連部品の関税撤廃が確約されていないと批判し、自動車の追加関税回避などをめぐる日米首脳間の協議内容を追及する構えだ。

 与党は当初、今国会での確実な成立に向け、協定案が参院の議決を得なくても衆院通過後30日で自然承認される憲法の衆院優越規定を念頭に、今月8日までに衆院を通過させる意向だった。しかし2閣僚辞任など政権の不祥事が相次いで衆院外務委が流会し、審議日程は窮屈になっている。



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