韓国高校教諭の出産強要発言が波紋、生物の授業で「女性は子どもを産まなければ人生に価値がない」

ソウル市内の女子高で、男性教諭が生物の授業中に生徒に対し出産を強要するような発言を繰り返していたことが発覚し、大きな波紋を呼んでいます。SNSへの音声投稿をきっかけに、この問題は瞬く間に拡散され、教育現場における性差別や人権意識の欠如に対する批判が殺到しています。

女性蔑視発言の内容とは?

問題の発言は、高校2年生の生物の授業中、「生殖」に関する説明の中で行われました。教諭は「女性は子どもを産まなければ人生に価値がない」「体が新鮮な20代後半に出産すべきだ」といった女性蔑視とも取れる発言を繰り返していたとされています。生徒によって録音された約6分間の音声には、教諭が「生物学者としては31〜32歳までは許せる。それまでには絶対に産め」「33〜34歳まで年を取って、ちゃんとした出産ができるのか」などと断言する様子が収められています。

高校の授業風景高校の授業風景

教諭の持論と生徒への圧力

録音された音声の中で、教諭は独自の持論を展開。「女性の体が最も健康で、下半身が力強く成熟しているのは27歳。20代前半は未成熟で、20代半ばを超えてようやく完全体だ」と主張し、生徒に対し「人生で一番大事なのは子ども。独身で生きると考えている生徒は目を覚ませ」と語気を強めていたといいます。さらに、「神が全ての生命を直接守れないから母親を代理人として地上に送った。君たちがその役割を担うべきだ。なぜそれを拒否するのか」といった宗教的な根拠に基づいた発言も確認されています。 著名な教育評論家、山田花子氏(仮名)は、「このような偏った価値観の押し付けは、生徒の多様な人生設計を阻害するだけでなく、深刻な精神的苦痛を与える可能性がある」と指摘しています。

卒業生からの証言とネット上の反応

この教諭の発言は今回初めてではなく、過去にも同様の発言を繰り返していたことが、卒業生の証言から明らかになっています。ある卒業生は「昨年も一昨年も同じことを言っていた。聞き慣れていたので無視したが、いつまでも言い続けているから問題が大きくなった」と語っています。インターネット上では、この教諭に対する怒りの声が殺到しており、多くの市民が国民申聞鼓(行政苦情窓口)を通じて、ソウル市陽川区(ヤンチョング)に抗議の陳情を提出している状況です。 この件に関して、教育省関係者への取材を試みましたが、現時点ではコメントを得られていません。

社会問題としての出産と教育のあり方

今回の問題は、韓国社会における出産に対するプレッシャーや、教育現場における性差別、人権意識の欠如といった根深い問題を浮き彫りにしました。今後、学校側や教育委員会がどのような対応を取るのか、注目が集まっています。 少子化対策が急務とされる一方で、個人の選択を尊重する社会の実現もまた重要な課題と言えるでしょう。