警察署から電話がかかってきたら、ドキッとしますよね。でも、その電話、本当に警察からでしょうか?最近、実在する警察署の電話番号を表示させて電話をかけ、個人情報を盗み取ったり、お金を騙し取ったりする詐欺が急増しています。この記事では、その手口と対策について詳しく解説します。
警察署の電話番号「0110」の落とし穴
日本の警察署の電話番号は、ほとんどの場合、下4桁が「0110」です。この番号は、110番と関連付けられており、覚えやすく、信頼感があります。しかし、この「0110」が悪用されているのです。
alt_image
例えば、新宿警察署の代表番号を悪用した不審電話が、3日間で400件以上も確認された事例があります。着信画面には実際の警察署の番号が表示されるため、一見しただけでは詐欺かどうか判別できません。
あなたは捜査対象?巧妙な話術に騙されるな!
警察庁は、「警察から『あなたが捜査対象となっている』などと電話で伝えることはありません」と注意喚起しています。しかし、落とし物が見つかった時や、親族が事故に遭った時など、警察署から電話がかかってくるケースも確かに存在します。そのため、「0110」の番号に安心感を抱き、つい電話に出てしまう人もいるでしょう。
落とし物が見つかった場合は喜び、事故の場合は不安…と、感情を揺さぶられる状況で電話に出ると、冷静な判断ができなくなる可能性があります。犯罪ジャーナリストの山田太郎氏(仮名)は、「『0110』が警察署の番号だと知っている人ほど、この詐欺の標的になりやすい」と指摘しています。(※山田太郎氏は架空の人物です)
発信番号偽装「スプーフィング」とは?
なぜ電話番号を偽装できるのでしょうか?それは「発信者番号スプーフィング」という技術が悪用されているからです。本来はコールセンターなどが顧客に電話をかける際、相手にオペレーターの番号ではなく代表番号を表示させるために使われる技術ですが、詐欺師たちはこれを悪用し、架空の電話番号や実際の警察署の番号を表示させて電話をかけてきます。
詐欺から身を守るための対策
では、どのようにしてこの詐欺から身を守れば良いのでしょうか?
不審な電話には出ない、かけ直さない
まず、知らない番号や非通知の電話には出ないことが大切です。「0110」で始まる番号から着信があっても、すぐに電話に出るのではなく、まずはインターネットで電話番号を検索してみましょう。実在する警察署の番号であれば、自分からかけ直して確認することもできます。本当に用事があれば、警察から再度電話がかかってくるはずです。
個人情報や金銭の要求は無視!
警察が電話で個人情報や金銭を要求することは絶対にありません。もしそのような電話がかかってきたら、詐欺を疑い、すぐに電話を切りましょう。怪しいと思ったら、迷わず110番通報してください。
まとめ:冷静な判断で詐欺被害を防ごう
「0110」という見慣れた番号だからこそ、私たちは冷静さを失いがちです。しかし、詐欺の手口は巧妙化しており、油断は禁物です。この記事で紹介した対策を参考に、詐欺被害から身を守りましょう。少しでも怪しいと感じたら、家族や友人に相談したり、警察に相談するのも良いでしょう。