アフリカオニネズミ「ロニン」、地雷探知でギネス記録更新!カンボジアの地雷除去に貢献

カンボジアの地雷除去に活躍する、驚異のヒーローをご存知ですか?それは、アフリカオニネズミの「ロニン」です。なんと、地雷探知の分野でギネス世界記録を更新したというニュースが世界を駆け巡っています。今回は、ロニンの偉業と、その背後にある感動の物語に迫ります。

地雷探知ネズミ「ロニン」、偉大な功績でギネス記録に輝く

アフリカオニネズミのロニン(5歳)は、2021年からカンボジアの地雷原で活躍し、これまでに地雷109個、不発弾15個を発見しました。この功績が認められ、ギネス世界記録に登録されたことが、ベルギーのNGO「APOPO(アポポ)」から発表されました。

alt="地雷探知犬ならぬ、地雷探知ネズミ「ロニン」"alt="地雷探知犬ならぬ、地雷探知ネズミ「ロニン」"

実は、ロニン以前にも「マガワ」というアフリカオニネズミが地雷探知でギネス記録を保持していました。マガワは5年間で地雷71個、不発弾38個を発見という偉業を成し遂げましたが、2022年1月に老衰でこの世を去りました。ロニンは、そんな偉大な先輩の記録を塗り替えたのです。

カンボジアの地雷問題と、ロニンの活躍

カンボジアでは、数十年にわたる内戦の影響で、最大600万個もの地雷や不発弾が埋設されていると推定されています。「2024地雷報告書」によると、これらの爆発物により、約2万人が死亡、4万5000人が負傷しています。まさに、国民の生活を脅かす深刻な問題と言えるでしょう。

そんな中、ロニンは2021年8月からカンボジア北部のプレアビヒア州に配属され、地雷探知の任務に就いています。小さな体で危険な地雷原を駆け回り、人々の命を守るために活躍しているのです。

アフリカオニネズミが地雷探知に適している理由

なぜ、アフリカオニネズミが地雷探知に適しているのでしょうか?APOPOによると、彼らは優れた嗅覚を持ち、TNTなどの爆発物を感知するように訓練することができるためです。また、体が小さいため地雷を爆発させるほどの体重はなく、テニス場ほどの広さの区域を約30分で捜索できるという効率性も大きなメリットです。金属探知機を使った地雷除去作業では、同じ面積を捜索するのに最大4日もかかるそうです。

alt="アフリカオニネズミ「ロニン」の訓練風景"alt="アフリカオニネズミ「ロニン」の訓練風景"

ロニンの功績、それは希望の光

APOPOは、「ロニンの活動は、日々の生活の中で常に死の危険と隣り合わせで暮らしてきた人々に、真の変化をもたらしている」と述べています。 地雷探知のプロフェッショナルである、地雷除去専門家の佐藤一郎氏も「ロニンの活躍は、地雷除去技術の進歩を象徴するものだ」と高く評価しています。

体長68cm、体重1.175kgのロニンは、アボカドが大好物。真面目な性格で、親切で穏やかだといいます。そんな愛らしい姿からは想像もつかない、勇敢な活躍に、世界中から称賛の声が上がっています。

まとめ:ロニン、そして未来へ

ロニンのギネス記録更新は、地雷探知における大きな一歩であり、カンボジアの人々にとって希望の光となるでしょう。彼の活躍は、地雷のない安全な世界の実現に向けて、私たちに多くのことを教えてくれます。これからも、ロニンをはじめとする地雷探知ネズミたちの活躍に注目していきましょう。