夢を継ぐ:愛妻が挑むハーレーダビッドソンのEV化への道

春風とともにバイクシーズン到来!ツーリングに最適な季節ですね。ライダーの憧れ、ハーレーダビッドソン。一度は乗ってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。今回は、そんなハーレーの電動化(EV化)という壮大な夢に挑戦した、ある夫婦の感動秘話をご紹介します。

栃木県宇都宮市の郊外にあるバイクカスタムショップ「ハイフィールド」。代表の上野悠子さんは、亡き夫の夢を引き継ぎ、ハーレーのEV化という難題に挑んでいます。

夫の遺志を胸に、EV化への挑戦

カスタムバイクショップ「ハイフィールド」の外観。ガラス張りの明るい店内には、数々のバイクが展示されている。カスタムバイクショップ「ハイフィールド」の外観。ガラス張りの明るい店内には、数々のバイクが展示されている。

アメリカンカルチャーを愛した夫の誠さんは、20年ほど前に「ハイフィールド」を創業。「カッコいいバイク」への情熱は誰にも負けず、海外展開も視野に入れていました。そして、ある時、誠さんは未来を見据え、ハーレーのEV化という大きな夢を語り始めました。

「タバコが電子タバコになったように、バイクも電気の時代が来る。ハーレーをEV化したい!」

町工場の規模では技術も資金も不足していましたが、誠さんは諦めませんでした。パートナー探しに奔走し、横浜の自動車技術会社との連携、経済産業省の補助金申請など、着々と準備を進めていました。

突然の病魔、そして…

上野悠子さん、穏やかな笑顔で未来を見つめている。上野悠子さん、穏やかな笑顔で未来を見つめている。

しかし、順風満帆に見えた矢先、誠さんは胃がんステージ4の診断を受けます。「あと3年、体が持てばハーレーをEV化できる」と信じて、抗がん剤治療を受けながら仕事を続けました。補助金申請にも望みを繋ぎましたが、2022年11月、43歳の若さで力尽きてしまいます。

届けられた希望の光、そして未来へ

葬儀後、悠子さんは誠さんの関係者を訪ね歩き、彼の夢への情熱と人望の厚さを改めて知ります。そして、経済産業省から届いたのは、補助金採択の知らせでした。辞退を勧められながらも、悠子さんは迷わず夫の夢を継ぐことを決意します。

EV化実現への道のり

誠さんの遺志を継ぎ、悠子さんはハーレーのEV化プロジェクトを推進しています。横浜の自動車技術会社と協力し、技術的な課題を一つずつクリアしていく日々。経済産業省の補助金も活用しながら、夢の実現に向けて着実に前進しています。「バイクの電動化は環境問題への貢献にも繋がる」と語る悠子さん。誠さんの情熱は、彼女の中で確かに息づいています。

夢を乗せて、未来へ

ハーレーダビッドソンのEV化は、単なる技術革新ではありません。それは、愛する夫の夢を叶えるための、妻の愛と挑戦の物語です。悠子さんの挑戦は、多くの人の心を揺さぶり、未来への希望を与えてくれるでしょう。

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