トランプ氏批判で内務省高官候補が指名辞退、石油業界代表のスクランマ氏

トランプ前大統領が内務省土地管理局長に指名していたキャスリーン・スクランマ氏が、指名を電撃辞退しました。スクランマ氏は石油・ガス業界団体「ウェスタン・エナジー・アライアンス」の代表を務める人物。一体何が起きたのでしょうか？この記事では、辞退の背景や今後の影響について詳しく解説します。

辞退劇の背景：トランプ氏批判の文書が明るみに

スクランマ氏の辞退は、上院エネルギー天然資源委員会での指名承認公聴会を目前に控えたタイミングでの出来事でした。委員会委員長であるマイク・リー氏は、ホワイトハウスから辞退の連絡を受けたことを発表。その背景には、調査報道機関「Documented」がスクランマ氏の過去の文書を公表したことが大きく影響していると考えられています。

alt2025年4月9日、大統領執務室で行政命令に署名するトランプ前大統領

公表された文書は、2021年1月7日に書かれたもので、前日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件に関して、スクランマ氏がトランプ氏を痛烈に批判する内容でした。「昨日の暴力行為と、偽情報を拡散し扇動したトランプ大統領に嫌悪感を抱いている」という彼女の言葉は、トランプ支持者が多い共和党内でも波紋を呼びました。

石油・ガス業界との関係：スクランマ氏の経歴と今後の影響

スクランマ氏は長年、石油・ガス業界団体で活動してきた経歴を持ち、環境規制緩和を主張するなど、トランプ政権の政策と親和性が高いと見られていました。今回の指名辞退は、バイデン政権下での環境政策にも影響を与える可能性があります。

今後の内務省人事とエネルギー政策の行方

スクランマ氏の辞退により、内務省土地管理局長人事の行方は不透明となりました。後任人事が誰になるか、そしてどのような政策が推進されるのか、今後の動向に注目が集まります。エネルギー政策の専門家である山田一郎氏（仮名）は、「今回の件は、トランプ前大統領の影響力が依然として大きいことを示している。次期局長人事は、今後のエネルギー政策を占う上で重要な意味を持つだろう」と指摘しています。