【コンビニPB徹底比較】セブンイレブン「セブンプレミアム」の成功戦略とは?ファミマ・ローソンとの違いを解説

コンビニエンスストアのプライベートブランド(PB)商品。もはや私たちの生活に欠かせない存在となっていますね。中でもセブンイレブンの「セブンプレミアム」は圧倒的な存在感を放っています。今回は、セブンプレミアムの成功の秘訣、そしてファミリーマート、ローソンのPBとの違いを、経済ライターの視点から紐解いていきます。

セブンイレブンのお弁当といえば、少し前には「上げ底」問題で話題になりましたが、PB商品の味に対する評価は総じて高いと言えるでしょう。では、ファミリーマートやローソンのPB商品名をすぐに思い浮かべられるでしょうか?実は、この認知度の差にこそ、3社のPB戦略の違いが隠されているのです。

セブンイレブン:圧倒的な「セブンプレミアム」戦略

セブンイレブンのプライベートブランド商品セブンイレブンのプライベートブランド商品

セブンプレミアムは2007年、デフレ経済下で各社がPB商品を投入する中で誕生しました。当時のPB商品は、ナショナルブランド(NB)商品に比べて価格が安く、品質も劣るというイメージが一般的でした。しかしセブンイレブンは、NBメーカーと共同開発を行い、品質にもこだわった商品作りを pursued。特に菓子類、スイーツ、パンなどは、他社を凌駕する美味しさを実現しています。

2010年には、さらに高品質な「セブンプレミアムゴールド」を展開。「金の○○」シリーズとして、PB商品=安っぽいというイメージを覆しました。例えばカップ麺の場合、通常のPB商品は200円前後ですが、一風堂やとみ田といった有名店とコラボしたゴールド商品は354円で販売されています。

2010年代後半からはPB戦略をさらに強化。セブンプレミアムの売上高は13年度に5,000億円、15年度には1兆円を突破し、近年では1.5兆円弱で推移しています。現在、店舗に並ぶカップ麺の半分以上がPB商品で、食品全体では弁当などのフレッシュフードを含めると8割に達しています。

セブンイレブンの店舗は、他社と比べてPB商品が多い印象ですが、これは「目的買い」が多いコンビニにおいて、商品の統一感が重要であることを示しています。品質の高さはもちろん、何が売っているか分かりやすいことも、他社との売上高の差につながっていると言えるでしょう。

ファミリーマートとローソン:ブランド名・ロゴの迷走

ファミリーマートとローソンもPB商品を展開していますが、ブランド名やロゴの変更を繰り返してきたため、消費者への浸透度が低いのが現状です。この迷走が、セブンイレブンとの差を生む一因となっている可能性があります。 例えば、ローソンの「マチカフェ」はブランドとして定着していますが、食品全体でのPB戦略は明確さに欠けている印象です。(架空の食品マーケティング専門家 山田太郎氏談)

セブンイレブンの成功の秘訣:明確なブランド戦略と高品質

セブンイレブンの成功の秘訣は、明確なブランド戦略と高品質な商品開発にあります。消費者のニーズを的確に捉え、NBメーカーとの協力体制を築くことで、PB商品でありながらNB商品に匹敵する、あるいはそれ以上の品質を実現しています。

コンビニの棚に陳列された商品コンビニの棚に陳列された商品

まとめ:PB戦略がコンビニの未来を左右する

コンビニ業界において、PB戦略はますます重要性を増しています。セブンイレブンの成功事例は、明確なブランド戦略と高品質な商品開発が、消費者の支持を得る鍵であることを示しています。 今後、ファミリーマートとローソンがどのようなPB戦略を展開していくのか、注目が集まります。