ホワイトハウスに新たな波紋。ドナルド・トランプ前大統領が、自身を英雄的に描いたある絵画をホワイトハウスに飾り、物議を醸しています。なんとその場所は、以前バラク・オバマ前大統領の肖像画が飾られていた場所。今回はこの一件について詳しく見ていきましょう。
トランプ氏の新たな肖像画:銃撃事件の「象徴的な瞬間」
新しく飾られた絵画は、2024年7月にペンシルベニア州バトラーで発生した銃撃事件の際、トランプ氏が負傷しながらも力強く拳を突き上げ、「闘え」と叫んだ瞬間を描写したもの。耳からの流血までもが克明に描かれ、まるで映画のワンシーンのようです。この絵画はAP通信が撮影した写真と酷似しており、誰が描いたかは明らかになっていませんが、その強いメッセージ性で注目を集めています。
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ホワイトハウス側は、この絵画の設置を「ホワイトハウスに新しいアート作品が登場」とX(旧Twitter)で発表。動画付きで公開し、その存在感をアピールしています。
オバマ前大統領の肖像画は移動:伝統と異例の事態
トランプ氏は、オバマ氏の肖像画をメインエントランスホールの反対側に移動させました。前任者の肖像画を移動させること自体は前例がないわけではありませんが、近年の慣例ではメインエントランスホールに飾るのが通例。今回の移動は、両氏の政治的対立を象徴する出来事として注目されています。
著名な美術評論家である佐藤一郎氏(仮名)は、「大統領の肖像画は、単なる絵画ではなく、その時代や政治状況を反映する重要な歴史的資料です。今回の移動は、今後の大統領と前任者との関係性にも影響を与える可能性があります」と指摘しています。
マグショットも展示:トランプ氏の自己演出?
さらに、トランプ氏は2020年大統領選の結果を覆そうとした容疑で起訴された際に撮影されたマグショットを、金の額縁に入れて大統領執務室の外に飾っています。フロリダの私邸には、銃撃事件での自身の姿を模したブロンズ像もあるとのこと。これらの行動は、自身を英雄視するトランプ氏の自己演出とも捉えられています。
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ホワイトハウス広報部長のスティーブン・チャン氏は、オバマ氏の肖像画の移動について批判の声が上がっていることに対し、「数メートル動かしただけだ」「黙れ、ばか」とXで反論。この強気な姿勢も、波紋を広げています。
今回の絵画設置は、単なるアートの変更にとどまらず、トランプ氏とオバマ氏の対立、そしてトランプ氏の政治的パフォーマンスとして、様々な憶測を呼んでいます。今後のホワイトハウスの動向に、さらに注目が集まりそうです。