タイの首都バンコクで28日、大規模な反政府集会が開かれた。警察当局は約2万人が参加したと発表。領土問題を発端とする隣国カンボジアとの対立を巡ってペートンタン政権の対応に国民の不満が募っており、同氏の辞任を求める声は一段と強まっている。
【写真】カンボジア北西部ポイペトとの検問所の柵を閉じるタイ側の係員たち
タイとカンボジアの間では5月に国境地帯で両国軍の銃撃戦が起き、カンボジア兵1人が死亡。軍事衝突がエスカレートすることへの懸念が高まっている。
ペートンタン首相は事態収拾のためにカンボジアのフン・セン前首相と電話協議をしたが、その際に自国軍幹部を批判した音声が流出。ペートンタン氏は軍や国民への謝罪に追い込まれた。いまのところ連立政権は維持されているが、辞任圧力は日に日に強まっている。
朝日新聞社