ABEMA地域対抗戦2025 inspired by 羽生善治の準決勝、中部対関西Aの激闘が4月12日に放送され、中部チームの藤井聡太竜王・名人が大逆転勝利を収め、チームを決勝へと導きました。手に汗握る展開に、ファンからは驚きの声が上がっています。
藤井竜王・名人、劣勢からの大逆転劇
2勝2敗のタイで迎えた最終第5局は、中部チームの藤井竜王・名人と関西Aチームの稲葉陽八段という、まさにエース対決。稲葉八段の得意とする三間飛車に対し、藤井竜王・名人は持久戦を選択。じっくりとした展開となりました。
“フィッシャー王”の異名を持つ稲葉八段は持ち時間を有効に使い、徐々にペースを握っていきます。しかし、前年度の地域対抗戦優勝経験を持つ藤井竜王・名人も簡単には諦めません。劣勢ながらも豊富な経験を活かし、反撃の機会を伺っていました。
終盤、稲葉八段の勝利は目前と思われたその時、解説の佐藤和俊七段も「何かを狙っていそうで嫌ですね…」と藤井竜王・名人の鋭い読みを警戒。形勢は複雑化し、稲葉八段に一瞬の隙が生まれます。その一瞬を見逃さなかった藤井竜王・名人は、怒涛の攻めで鮮やかな逆転勝利を収めました。
関西Aチームの落胆、中部チームの歓喜
関西Aチームの控室からは悲鳴が上がり、谷川浩司十七世名人や佐藤康光九段らレジェンド棋士たちも落胆の色を隠せません。一方、中部チームの控室は歓喜に包まれ、「キターッ!」という声が響き渡りました。
この劇的な逆転劇に、視聴者からも「聡鬼キタ!」「藤井さんはこわすぎる」「いいもの見たわ」など、興奮と賞賛のコメントが殺到しました。
藤井竜王・名人のコメントと決勝への意気込み
藤井竜王・名人は対局後、「途中から形勢も時間も相当苦しく、かなり厳しい展開だと思っていた。何とか結果を出すことができて、チームに貢献できたのかなと思う」とコメント。苦戦を強いられた試合を振り返りました。
決勝の相手は、2年連続で関東Bチームに決定。「チーム中部を応援して頂いているサポーターの皆様に良い報告をできるように頑張りたい」と、連覇に向けて力強い意気込みを語りました。
ABEMA地域対抗戦とは?
ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治は、全国を8つのブロックに分けて行われる団体戦。監督と棋士4人の計5人でチームを構成し、ステージ1とステージ2の二段階方式で勝敗を競います。持ち時間は5分、1手指すごとに5秒加算されるフィッシャールールが採用されています。