ロシア西部クルスク州で15日、ウクライナによる大規模な無人機攻撃が発生し、85歳の女性が死亡、9人が負傷しました。ロシア国防省は109機の無人機を撃墜したと発表していますが、住宅への被害も確認されています。この攻撃は、わずか2日前にウクライナ北東部スムイでロシア軍のミサイル攻撃により35人が死亡した事件への報復の可能性が指摘されています。
ウクライナからの大規模無人機攻撃
クルスク州当局によると、15日未明からウクライナ軍による無人機攻撃が開始されました。ロシア国防省は迅速に迎撃態勢を取り、109機の無人機を撃墜したと発表。しかし、一部の無人機は住宅地に到達し、建物を破壊、85歳の女性が死亡、9人が負傷するという痛ましい結果となりました。今回の攻撃の規模は大きく、ウクライナ軍の攻撃能力の向上を示唆しているとの見方もあります。
ウクライナ軍の無人機攻撃による被害状況
スムイへのミサイル攻撃への報復か?
今回の無人機攻撃は、13日にウクライナ北東部スムイで発生したロシア軍によるミサイル攻撃への報復攻撃の可能性が高いとみられています。スムイへの攻撃では、集合住宅が破壊され、35人が死亡、多数の負傷者が出ました。ウクライナ政府はロシアの攻撃を強く非難し、報復を示唆していました。
ダブルタップ攻撃の疑惑
スムイへの攻撃では、ロシア軍が最初の攻撃の後、救助活動に当たっていた市民をクラスター爆弾で再度攻撃する「ダブルタップ」と呼ばれる残虐な戦術を用いた疑いが持たれています。ウクライナメディアはこの疑惑を大きく報じ、国際社会からも非難の声が上がっています。 軍事アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「ダブルタップ攻撃は民間人を巻き込む可能性が高く、国際人道法違反の疑いがある。もし事実であれば、ロシア軍の残虐性を改めて示すものだ」と指摘しています。
スムイのミサイル攻撃の被害状況
攻撃の応酬、泥沼化の懸念
ウクライナ紛争において、無人機やミサイルによる攻撃の応酬は激化の一途を辿っています。民間人への被害も増加しており、国際社会の懸念は深まるばかりです。 平和的な解決への道筋は見えず、紛争の長期化、泥沼化が懸念されています。専門家からは、双方が自制し、対話による解決策を探るべきだという声が上がっています。