無気力な若手に火をつける!やる気を引き出すコミュニケーション術

日本の若手社員、特にZ世代は、仕事に対して無気力に見えると悩むリーダーも多いのではないでしょうか。本記事では、1万人以上のZ世代の指導経験を持つコミュニケーションコンサルタント、ひきたよしあき氏の著書『若手はどう言えば動くのか? ~相手を「腹落ち」させたいときの伝え方~』(日経BP)を参考に、若手のやる気を引き出すコミュニケーションの秘訣をご紹介します。

なぜ「ラクな会社」を求めるのか?Z世代の本音

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ひきた氏が相談を受けた有名大学の女子学生は、「残業が少なく、人間関係が楽な会社」を探していました。一見、仕事への意欲が低いように見えますが、実は彼女にはボカロPやWebライターとしての「本業」があり、安定した収入を得ていたのです。コロナ禍で将来への不安を感じた彼女は、自分の力で生きていく術を身につけ、既に経済的な自立を実現していました。

「仕事の意味」を伝えよう

このような若手にとって、企業で働くことは必ずしも「生活のため」ではありません。だからこそ、仕事へのモチベーションを高めるには、「この仕事が君の人生にどう役立つか」を具体的に伝える必要があるのです。

Z世代の価値観を理解する

Z世代は、デジタルネイティブとして幼い頃からインターネットに触れ、SNSを通じて世界と繋がってきました。彼らは、情報収集能力が高く、多様な価値観を受け入れる柔軟性を持っています。一方で、常に変化する環境の中で育ってきたため、将来への不安を抱えやすく、安定志向も強い傾向があります。

個別対応で信頼関係を築く

Z世代は、画一的な指導ではなく、個々の状況や価値観に合わせた対応を求めています。そのため、リーダーは一人ひとりと向き合い、丁寧なコミュニケーションを心がけることが重要です。

「腹落ち」させる伝え方

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若手を動かすには、指示を出すだけでなく、なぜその仕事が必要なのか、どのような成果が期待されるのかを明確に伝え、「腹落ち」させることが重要です。例えば、「このプロジェクトを成功させれば、社会に貢献できるだけでなく、君自身のスキルアップにも繋がる」といったように、仕事の意味や価値を具体的に示すことで、彼らのモチベーションを高めることができます。

質問を促し、主体性を育む

一方的な指示ではなく、質問を投げかけることで、若手の思考力を刺激し、主体性を育むことができます。「君ならどうする?」「他に良いアイデアはある?」といった問いかけは、彼らに責任感とやりがいを感じさせ、仕事への積極的な姿勢を促します。

まとめ:未来を担う若手と共に成長するために

Z世代の若手は、新しい価値観や発想を持つ、企業の未来を担う存在です。彼らのやる気を引き出し、共に成長していくためには、彼らの価値観を理解し、丁寧なコミュニケーションを心がけることが不可欠です。本記事でご紹介したコミュニケーション術を参考に、若手との信頼関係を築き、より良い職場環境を創り上げていきましょう。