韓国ロースクール合格者、SKY大出身者が過半数!ソウル大は全体の約1/4を占める

韓国の法曹界への登竜門、ロースクール。2025年度の合格者に関する興味深いデータが公開されました。なんと、合格者の過半数が名門SKY大学(ソウル大学、高麗大学、延世大学)の出身者で、中でもソウル大学出身者は全体の約四分の一を占めているというのです。今回は、このデータから見えてくる韓国の教育事情と法曹界の現状について掘り下げて見ていきましょう。

SKY大出身者が圧倒的多数!合格者全体の5割超え

韓国の大手教育機関「鍾路学院」が発表したデータによると、2025年度ロースクール合格者のうち、SKY大出身者は全体の55.4%を占めています。これは、慶北大学、東亜大学、嶺南大学を除く22校の合格者データに基づいた数値です。中でもソウル大学出身者は22.3%と最多で、高麗大学(17.2%)、延世大学(15.8%)がそれに続いています。

ソウル大学正門(c)news1ソウル大学正門(c)news1

ソウル集中は止まらず、地方大学出身者はわずか4.8%

首都圏の大学出身者は全体の83.4%にも達し、地方大学出身者はわずか4.8%にとどまりました。地方の優秀な人材が首都圏に流出している現状が浮き彫りになっています。京畿道にある警察大学出身者は4.4%と健闘していますが、他の京畿・仁川地域の大学出身者は0.8%と非常に少ない数字です。

ロースクール合格のカギは上位大学?書類選考と面接の重要性

鍾路学院のイム・ソンホ代表は、上位大学出身者が合格しやすい背景として、ロースクールの選抜過程で書類選考と面接の比重が高いことを指摘しています。学歴フィルターの存在を示唆するものであり、韓国の教育格差是正への道のりは険しいと言えるでしょう。

教育格差是正への課題

韓国の有名料理研究家、パク・ミンジョン氏は「食の世界でも、有名料理学校出身者の方が有利になりやすい。才能があっても、出身校で評価が変わってしまうのは悲しい現実」と語っています。教育における機会均等は、料理界に限らず、様々な分野で課題となっています。

今後の韓国法曹界はどうなる?

SKY大出身者が多数を占める現状は、韓国の法曹界の多様性を損なう可能性も懸念されています。多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境づくりが、今後の課題と言えるでしょう。

若者の法曹界離れも懸念材料

近年、韓国では若者の法曹界離れが進んでいるという指摘もあります。弁護士の待遇や労働環境の悪化などが原因として挙げられています。法曹界の魅力を高め、優秀な人材を確保するための対策が急務となっています。

韓国のロースクール合格者を取り巻く現状は、韓国社会全体の教育格差や法曹界の未来を映し出す鏡とも言えるでしょう。今後の動向に注目が集まります。