24時間営業のフィットネスジム。手軽に、好きな時間に利用できることから人気が高まっていますが、最近、ある問題が深刻化しています。それは、ジムを”宿代わり”に利用する人たちが増えているという現実です。今回は、この”ジム難民”の実態と、ジム運営側の対策、そして利用者としてのマナーについて考えてみましょう。
ジム難民の実態:なぜジムに泊まるのか?
一部の24時間ジムでは、スタッフ不在の夜間に長時間滞在する人が確認されています。シャワーを浴び、ストレッチスペースで仮眠を取り、朝に出勤していく…まるでカプセルホテルのような使い方をする人もいるようです。
alt="ワールドプラスジム代表の上口泰正氏"
株式会社ワールドプラスの上口泰正代表によると、駅前の店舗では始発待ちのために利用する人や、寝袋を持ち込んで寝ている人もいたとのこと。利用者に理由を尋ねると、「出張の際にホテルを取るよりも手軽で費用を抑えられる」という声や、「仕事の関係でジムの近くで作業をする必要があるため」といった声が聞かれたそうです。また、24時間ジムの元店長によれば、ストレッチエリアに深夜帯から5時間以上滞在する人や、シャワールームに5時間ほど滞在する人もいたといいます。
ジム難民増加による弊害と対策
ジムを宿代わりにする人が増えることで、どのような問題が発生するのでしょうか。上口氏は2つの弊害を指摘しています。1つは、真面目にトレーニングに取り組む利用者にとって、快適な環境が損なわれること。もう1つは、設備の清掃状態が悪化することです。
alt="ワールドプラスジムのトレーニングエリア"
こうした問題に対し、ワールドプラスジムでは入退館記録を時間でモニタリングできるシステムを導入し、環境改善に取り組んでいるそうです。しかし、それでもなお、ジムを本来の目的とは異なる使い方をする人がいるのが現状です。
専門家の意見
フィットネス業界の専門家、山田健太郎氏(仮名)は、「24時間ジムの普及は、人々の健康意識の高まりを反映している一方で、このような問題も発生している。利用者一人ひとりのマナー意識の向上が不可欠であり、ジム側も利用規約の明確化や監視体制の強化など、更なる対策が必要だ」と指摘しています。
ジムを快適に利用するために:私たちにできること
24時間ジムは、健康増進やストレス解消のための貴重な場所です。誰もが快適に利用できるよう、利用者一人ひとりがマナーを守ることが大切です。長時間滞在や本来の目的以外での利用は控え、周りの人に配慮した行動を心がけましょう。
ジム運営側も、利用状況の監視やルール整備、そして利用者への丁寧な注意喚起など、更なる対策を講じる必要があります。快適な環境を維持することで、真面目にトレーニングに取り組む利用者を守り、ジムの健全な運営につなげることが重要です。
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