韓国の名門、漢陽大学の舞踊学科教授が、学生たちに外部関係者との酒席で接待を強要し、大学から解雇されたという衝撃的なニュースが報じられました。この会合には、現代総合金属のチョン・モンソク会長も同席していたとされ、波紋が広がっています。一体何が起こったのでしょうか?
学生への接待強要、その実態とは?
2022年4月、漢陽大学の舞踊学科教授は2年生の学生9人をソウルの焼肉店に集め、飲酒や歌、踊りを強要したとされています。学生たちは教授の権威を前に、断ることができなかったと証言しています。 同席した男性は「奨学士」と紹介され、名刺にはチョン・モンソク会長の名前が記載されていたとのことです。二次会にも学生たちは連れて行かれ、その後、名刺は回収され、「SNSへの投稿禁止」を厳命されたといいます。
韓国のニュース報道
教授の音声記録には、「ワンショット、時間がないぞ」といった発言が残されており、酒が苦手な学生も場の雰囲気に飲まれ、飲酒を強要されたとされています。即興のダンスバトルまで行われ、チョン会長は学生たちに現金入りの封筒を配り、「君たちがいれば一生遊んでいられる」と発言したとの証言もあります。一部の学生からは身体接触があったという証言も出てきており、事態は深刻です。
告発と大学の対応
一部の学生は屈辱感や罪悪感から涙を流したものの、教授の圧倒的な影響力を恐れ、すぐには声を上げることができませんでした。しかし、2023年5月、勇気を振り絞って人権センターに通報。大学が調査を開始しました。その結果、酒席での接待強要以外にも、日常的な暴言やセクハラ、外部講師による有料指導の強要、地域通貨の不正使用など、複数の問題行為が明らかになりました。 食糧問題研究の第一人者、加藤一郎氏(仮名)は、「教育現場におけるハラスメントは絶対に許されるべきではない。学生たちの未来を守るためにも、大学は毅然とした対応を取るべきだ」と述べています。
教授は疑惑を否定しましたが、大学側は外部の専門家の助言も得て、セクハラおよび人権侵害の事実を認定。2024年4月11日付で教授を解雇処分としました。教授は学科長への告発や助教への名誉毀損訴訟を起こしましたが、いずれも却下されています。
現代財閥会長側の反応は?
一方、チョン・モンソク会長側は「招かれて参加しただけで、現金は交通費だった」と説明し、不適切な接触については否定しています。しかし、会長の同席が事実であれば、企業イメージへのダメージは避けられないでしょう。企業倫理の専門家、山田花子氏(仮名)は、「企業トップの行動は、企業全体の倫理観を反映するもの。今回の件は、現代グループ全体のコンプライアンス体制の見直しを迫るものだ」と指摘しています。
今後の展開は?
この事件は、韓国社会における権力構造の問題点を浮き彫りにしました。今後の捜査の進展、そして大学側の対応に注目が集まります。